2011 Fiscal Year Research-status Report
上皮細胞の極性形成における細胞内物質輸送の分子機構の解明
Project/Area Number |
23790226
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉村 信一郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60584521)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | Rab |
Research Abstract |
上皮極性細胞における細胞内物質輸送に機能するRab8をを用いてその活性化型に結合する因子の同定を研究実施計画に従い行った。GST-pulldown法を用いて行ったところ有意義な結合タンパク質は得られなかったため、酵母ツーハイブリッド法を用いて実験を行ったところ多くの結合因子の候補が得られた。そのうちの一つは全く機能が不明であったのでその解析をさらに進め、それにさらに結合する因子の同定を行ったところ、エンドサイトーシスに機能する分子を得るに至った。Rab8と2種類の新規同定タンパク質の細胞内局在はエンドソームにおいて共局在し、その場で膜輸送を制御している可能性が示唆された。現在その新規タンパク質をRNA干渉法によりノックダウンし、輸送への影響を明らかにすることによりそれらの機能の解明に近づくよう、実験を行なっているところである。 また個体での機能を明らかにするため、それらのノックアウトマウスの作製を行なっているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、Rab8に結合する分子の同定に至った。さらにその機能を明らかにするための実験も行なっており、これまで未解明であったRab8の細胞内膜輸送における分子機構の一端が垣間見えようとしている。無論これらはこれまで報告のない知見であり、今後研究を進めることでさらに興味深い知見が得られることが期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は同定タンパク質の機能を明らかにするため、RNA干渉法により細胞内のタンパク質をノックダウンして細胞内膜輸送への影響を各種モデル積荷タンパク質(VSV-G,上皮成長因子、トランスフェリン等)を用いて行う。また個体での機能を調べるため、ノックアウトマウスの作製も行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。 具体的にはRNAiを各種購入予定。また新規同定タンパク質に対する抗体を作製。蛍光標識トランスフェリンやEGFの購入。細胞培養消耗品代、遺伝子改変ES細胞代、マウス飼育費用に研究費を使用予定である。最後に成果を学会で発表するためその旅費も計上した。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] The role of VAMP7/TI-VAMP in cell polarity and lysosomal exocytosis in vivo.2011
Author(s)
Sato M, Yoshimura S, Hirai R, Goto A, Kunii M, Atik N, Sato T, Sato K, Harada R, Shimada J, Hatabu T, Yorifuji H, Harada A.
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Journal Title
Traffic
Volume: 12
Pages: 1383-1393.
Peer Reviewed
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