2012 Fiscal Year Annual Research Report
ATP及びSTAT3によるヒト白血球の負の制御機構
Project/Area Number |
23790253
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
加藤 隆幸 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50343413)
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Keywords | 好中球 / 自然免疫 / Toll-like receptor / ATP / P2Y / STAT3 / MAPK / G-CSF |
Research Abstract |
白血球(好中球及び単球)には様々なTLRが発現し、自然免疫において重要な役割を果たしている。TLRを介する細胞活性化機構は多くの知見が得られているが、この機構を「正または負に制御する機構」についての研究は進んでいない。ヒト好中球及び単球でLPS刺激によりTNF-α及びIL-8を産生するが、G-CSFはJAK2/STAT3依存性に抑制する。一方、ATPはTNF-α産生を抑制したがIL-8産生は抑制しなかった。また、ATPは単独でIL-8産生を誘導した。このATPの作用はDibutyryl cyclic AMPで再現出来るので、P2Y受容体を介した制御機構の関与が示唆される。サイトカイン産生の制御はmRNAレベルで生じているので、TNF-α及びIL-8遺伝子のプロモーター領域の解析を行った。293-hTLR4A-MD2-CD14細胞でのLPS刺激によるNF-κBの活性化を検出し、TLR4からのシグナル伝達を確認した。TNF-α及びIL-8遺伝子のプロモーター領域により発現制御されるLuciferase遺伝子を持つコンストラクトを作成し、上記細胞でのLPSによるLuciferase活性の誘導を検出した。各プロモーター領域の部分欠失コンストラクトを作成し、ATP、G-CSF、Dibutyryl cyclic AMPによる制御領域が転写開始点近くにあることを見出した。本研究業績がヒト白血球(好中球及び単球)におけるG-CSF/STAT3及びATP/P2YによるTLRシグナルの負の制御機構の解明につながることを期待している。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] S1-1/RBM10: Multiplicity and cooperativity of nuclear localization domains2013
Author(s)
Xiao S, Wang L, Kimura M, Kojima H, Kunimoto H, Nishimura F, Yamamoto N, Nishio K, Fujimoto S, Kato T, Kitagawa S, Yamane H, Nakajima K, Inoue A
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Journal Title
Biol. Cell
Volume: 105巻
Pages: 162-174
DOI
Peer Reviewed
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