2012 Fiscal Year Annual Research Report
肝修復過程におけるu-PA/プラスミン系による新規なマクロファージ機能制御機構
Project/Area Number |
23790260
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
河尾 直之 近畿大学, 医学部, 助教 (70388510)
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Keywords | 肝修復 / マクロファージ / 組織線溶系 |
Research Abstract |
プラスミノゲンアクチベーター (PA) /プラスミン系は肝臓の修復に寄与することが指摘されているが、その詳細な機構は不明である。本研究課題ではPA/プラスミン系による肝修復過程におけるマクロファージの機能制御機構を解明することを目的とする。 1.マクロファージによる肝壊死組織の貪食におけるPA/プラスミン系の役割:肝障害部位周囲に集積したマクロファージを透過型電子顕微鏡で観察した。野生型マウスではマクロファージが偽足を伸展して壊死組織を貪食する様子が観察され、さらに細胞極性を有していた。また、それらのマクロファージの細胞体は障害部位に接していないマクロファージと比較して大きく、核やゴルジ体などの細胞内器官が発達していた。一方、ウロキナーゼ型PA(u-PA)欠損マウスおよびプラスミノゲン欠損マウスではマクロファージにおける肝壊死組織への偽足の伸展は少なく、細胞極性が消失した。さらにu-PAおよびプラスミノゲンの欠損によってマクロファージによる肝壊死組織の貪食も減少した。 2.肝障害部位周囲におけるサイトカイン発現におけるu-PAの役割:レーザーマイクロダイセクション法によって採取した肝障害部位周囲の組織におけるサイトカインの遺伝子発現を検討した。u-PA欠損マウスでは肝障害部位周囲におけるインターフェロンガンマおよびインターロイキン(IL)-4の発現が野生型マウスと比較して減少した。さらに、腫瘍壊死因子アルファやIL-1ベータの発現もu-PA欠損マウスにおいて有意に減少した。 以上より、肝修復過程においてu-PA/プラスミン系がマクロファージの貪食能活性化に寄与することが明らかになった。さらに、u-PAが肝障害部位周囲の微小環境中のサイトカイン発現を調節してマクロファージの活性化を制御する可能性が示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] In vivo diagnostic imaging using micro-CT: sequential and comparative evaluation of rodent models for hepatic/brain ischemia and stroke.2012
Author(s)
ayasaka N, Nagai N, Kawao N, Niwa A, Yoshioka Y, Mori Y, Shigeta H, Kashiwagi N, Miyazawa M, Satou T, Higashino H, Matsuo O, Murakami T.
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Journal Title
PLoS One.
Volume: 7
Pages: e32342
DOI
Peer Reviewed
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