2013 Fiscal Year Annual Research Report
動物寄生線虫の持つ細菌様フェロケラターゼ(鉄挿入酵素)の解析
Project/Area Number |
23790461
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
長安 英治 宮崎大学, 医学部, 助教 (20524193)
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Keywords | 鉄付加酵素 / 糞線虫 / 寄生虫 / 線虫 |
Research Abstract |
1. 糞線虫フェロケラターゼFeCHの糞線虫体内におけるタンパク発現量、ならびに発現部位/細胞内局在を解析する目的で、抗糞線虫FeCH血清(ウサギ)を作成した。mRNAレベルでの解析で、FeCH遺伝子の発現が最も多いことが分かっているParasitic femaleを感染ラットから回収し、虫体をSDSで溶解したものをWestern blotting解析に用いた。作出した抗血清を用いた場合、スメア上のバンドパターンを示し、非特異的な糞線虫抗原の認識が問題となった。免疫前のウサギ血清を用いた場合もほぼ同様のバンドパターンを示したが、50-60kDaの領域に1本明らかに免疫後の血清でのみ認識されるタンパクバンドが存在した。しかしながらこれは核酸配列から予想されるFeCHの分子量43.3kDAよりも明らかに分子量が大きく、これが真のFeCHタンパクのバンドであるかどうかについては今年度の研究のなかで答えを出すことができなかった。 2. ヒトに感染する糞線虫腫であるStrongyloides stercoralisにおけるFeCH遺伝子の配列を得る目的で、現在でもヒト糞線虫症が比較的高頻度に存在することが予想されるミャンマーを訪問し、現地の大学(Universty of Medicine 1, Yangon)の寄生虫研究者と今後の共同研究のための打ち合わせを行った。また、当地において、住民の数%が糞線虫感染を示すコミュニティーが存在することを確認した。
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Research Products
(4 results)