2011 Fiscal Year Research-status Report
安心・満足・信頼の医療を実現する地域医療評価要因の探索及び地域医療評価方法の開発
Project/Area Number |
23790562
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
井階 友貴 福井大学, 医学部, 助教 (10554777)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 地域医療 |
Research Abstract |
【研究目的1】各地域での医療に対する安心・満足・信頼度の測定 に関して、平成23年度までに行った別の研究で、全国、人口1万人以下の市町村、離島の範囲で測定を完了した。項目を概して述べると、全国および人口一万人以下の市町村と、離島とで、満足度などに乖離を認めた。さらに、医療に求めるものは安心感であると答えるものがどの地域でも圧倒的に多かった。医療へのアクセスの良さだけが満足度に影響しているとは言えない結果であった。【研究目的2】この結果に基づき、研究目的1にある各地域の医療の状況に加え、地域住民の医療評価要因(主観的評価要因)の探索のため、同様の地域でのインタビュー調査を開始している。医療へのアクセスなど、客観的な指標だけでは真の意味での医療の評価は表せないという仮説を研究目的1である程度確認できており、このインタビュー調査は量的に測りえない本テーマには欠かせないものである。インタビュー調査の解析は一部終えていないものの、あらゆる地域の住民が地域での生活の中で医療に求めるものの根底には「安心」があり、そこからの派生として医師数、専門医の数、医師および医療関係者の対応、医療アクセス、行政により制度支援、地域でのつながり、健康増進の意識および取り組みなどがあることを、質的ではあるが確立された研究方式を用いて証明することが出来ると確信している。この質的探索が完了するだけでも、全国各地での地域医療づくりに大きく貢献できるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
地域の決定およびインタビュー調査の実施には、各地の行政・住民および協力者の理解と協力が必要であるが、その確保に予定よりも難渋したため。
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Strategy for Future Research Activity |
【目的2】のインタビュー調査についてはすでに予定を組み終えており、実施を待つのみである。解析を順次行うことで、【目的3】研究者が測定できる医療評価要因の検討をスムーズに行い、速やかに【目的4】統合された地域医療評価要因の検討および評価方法の開発のための調査を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度に引き続きインタビュー調査に旅費および謝金を使用することに加え、【目的4】の調査のための委託を行う予定である。
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