2011 Fiscal Year Research-status Report
広島県における医師の地理的偏在の分析と効果的な医師供給に関する総合的研究
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23790570
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松本 正俊 広島大学, 医学部, 寄付講座准教授 (40348016)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | オーストラリア / ネパール / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
1厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師調査」の調査票(個票)データを用い、広島県内の医師の地理的分布、診療科分布を分析し、各地域および各診療科における不足医師数を算出した。その成果を「広島県における医師数の現状と将来の医師配置に関する報告書」として広島県および厚生労働省に報告した。2上記の個票データから2002年から2008年にかけて広島県および長崎県内いた医師のみ抽出し、都市部⇔非都市部の医師の移動を比較分析した。その成果を以下の2本の原著論文として国際誌に発表した。Matsumoto M, et al. Does the insufficient supply of physicians worsen their urban-rural distribution? A Hiroshima-Nagasaki comparison. Rural Remote Health 2012;12:2085Matsumoto M, et al. Characteristics of physicians, their migration patterns and distance: a longitudinal study in Hiroshima, Japan. Rural Remote Health 2012;12:20273特定の医療分野における医師需給バランス格差を調べるため、上記の個票データから広島県内の腎臓内科医の所在地を抽出し、透析患者の所在地のデータとともに地理情報システム上に展開し、県内の透析患者の通院時間格差を調べた。成果は原著論文として現在国際誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
上述のとおり、広島県内の医師の地理的偏在の分析計画のうち大部分はすでにデータ採取、分析、論文化を終了し、一部はすでに公官庁および学術雑誌に対して発表した。さらにもう一歩進めて、広島県内の特定の分野の医師の地理的偏在についてより深い分析まで行っており、これについても論文化し、平成24年度中には公表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に得られた成果を国内外において発表する。また国内外の研究者と協力し、本研究をさらに発展させるための計画を立案する。具体的には、オーストラリアやネパールの地方における医師数と医師分布との関係を、広島県のそれらと比較する研究を計画している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究成果の国際学会での発表(英国等を予定)、海外の研究との研究会議(ネパールを予定)、国内研究者を招いての研究会議などを行う。また追加分析を行うためのパーソナルコンピュータ、ソフトウェア―等の購入を行う。
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