2012 Fiscal Year Research-status Report
老老介護世帯の在宅介護継続に向けた諸要因とコミュニティとの関連
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23790572
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
堀田 和司 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (00569121)
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Keywords | 老老介護 / 介護負担感 / 介護肯定感 / 在宅介護継続 |
Research Abstract |
本研究は、老老介護世帯の生活状況や主介護者の介護負担感と介護への肯定感それぞれの側面と、在宅介護継続に関連する介護サービスやコミュニティサービスについて検討し、高齢者のみ世帯が安心して生活できる支援策を明確化することを目的としている。 平成23年度は、老老介護世帯、非老老介護世帯の生活状況、主介護者の介護負担感、介護肯定感と在宅介護継続についての関連を明らかにするため、本研究に関連する先行研究の結果、研究状況を踏まえ、質問紙を作成し調査を実施した。 平成24年度は、前年度に引き続き調査を実施し、茨城県内全市町村の社会福祉協議会(44市町村、全77事業所)を対象に、老老介護世帯10世帯、非老老介護世帯10世帯、計20部の質問紙を配布した。調査は、各事業所の担当ケアマネジャーが担当する介護保険サービス利用世帯について、訪問時に質問紙を配布、次月訪問時に調査票を回収し、各事業所ごとに研究実施者に返送することとした。今年度は、昨年度未回収であった事業所への再依頼を実施し、対象事業所からの調査票の回収を完了した。現在、回収データの入力および結果の分析中である。また、地域高齢者を対象としたコミュニティサービスについては、茨城県内2市の地域包括支援センターに聞き取り調査を実施し、老老介護世帯・非老老介護世帯の主介護者の参加状況、参加者用の質問紙調査票(昨年度から実施している調査票に準じ、家族からの支援状況、主介護者の介護負担感(Zalit介護負担感スケール8項目版:ZBI-8)、介護肯定感、利用している介護サービスと頻度、主介護者の生活の質(QOL;SF-8-short-form health survey)から構成)を作成し、調査対象とするコミュニティサービスでの調査に向けた準備が整っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度における研究実施計画は、老老介護世帯、非老老介護世帯の生活状況、主介護者の介護負担感、介護肯定感と在宅介護継続の関連を明らかにするため、前年度に引き続き、①老老介護世帯の生活概要を把握、②介護者の在宅介護継続の意思および、介護負担感、介護肯定感の両側面に関連する要因の明確化を目的とした調査を実施し、回収したサンプルを分析し、老老介護世帯、非老老介護世帯の在宅介護継続意志とその関連要員を明らかにすることである。現在の研究達成度としては、調査対象者からの調査票回収が完了し、分析を進めている段階であることから、分析には計画から若干の遅れを生じているが、おおむね順調であると考えている。また、平成25年度の研究実施予定である③調査実施地域で実施されている地域コミュニティサービスについての把握にむけ、昨年度実施した2自治体地域包括支援センターでの事前調査をもとに地域コミュニティサービスに関する質問紙調査の作成、調査対象とするコミュニティサービス、調査時期について調整段階に入っている。以上のことより、回収した調査票の分析と、結果の作成については若干の遅れが認められるが、平成25年度の調査に向けた準備は順調に進行しており、研究全体としての達成度はおおむね順調に進行しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
作年度より配布し、今年度回収が終了した調査票について、回収サンプルの結果の集計および分析より、①老老介護世帯の生活概要を把握、②介護者の在宅介護継続の意思および、介護負担感、介護肯定感の両側面に関連する要因の明確化、③老老介護世帯、非老老介護世帯の結果比較から、老老介護世帯における介護者の在宅介護継続の意思および、介護負担感、介護肯定感の両側面に関連する要因を明確化し、協力市町村への結果返却につなげていく。 また、コミュニティサービスの現状を調査し、各自治体の有するコミュニティサービスの内容、実施頻度、参加者の特徴など、コミュニティサービス利用中の主介護者の利用状況と老老介護世帯の主介護者の介護負担感、介護肯定感についてその関連を検討するとともに、介護中の介護者がコミュニティサービスを利用する際の問題点を明らかにし、主介護者が容易にかつ安心して利用できる介護サービスのあり方や支援策、コミュニティのあり方を明確化する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度計上した研究費について、回収した調査票の分析のため、PC購入と分析のための人件費として使用を予定していたが、若干の遅れを生じているため、これらの使用を今年度に繰り越すこととした。よって、今年度は、サンプル集計および分析において必要となるパーソナルコンピュータ、ディスプレイなど設備備品購入費として400000円程度の算出と、回収データの分析に必要な人件費として、100000円の算出を見込んでいる。 また、コミュニティサービスの現状を調査において、研究協力を依頼している自治体の担当者への謝金(5000円×2)、調査協力者への謝金(500円×協力者数)が必要となるため、これらの算出を見込んでいる。 成果報告、学術大会の参加については、日本作業療法学会への参加(研究実施者、研究協力者180000円)、日本公衆衛生学会総会への参加(研究実施者70000円)、日本プライマリ・ケア連合学会への参加(研究実施者70000円)における学会参加費および旅費の算出を見込んでいる。 その他、調査研究旅費(50000円)、事務用品(50000円)での研究費使用を計画。
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Research Products
(1 results)