2013 Fiscal Year Annual Research Report
ハイドロダイナミック遺伝子導入法による非ヒト霊長類への遺伝子治療
Project/Area Number |
23790595
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
上村 顕也 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (00579146)
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Keywords | 遺伝子治療 / ハイドロダイナミック遺伝子治療 / 肝臓 / 非ウイルスベクター / 大動物 / 血管造影手技 / 血友病 |
Research Abstract |
本研究は、ハイドロダイナミック法(HGD)を用いた遺伝子治療法を構築するため、非ヒト霊長類を対象動物として安全性、有効性を検証することを目的としている。平成25年度の本研究助成基金助成金によって、以下の研究成果が得られた。 1. 非ヒト霊長類に対するハイドロダイナミック遺伝子導入法(HGD)の再治療効果の検証 HGDにおいてはDNAプラスミドそのものを導入するため、ウイルスベクターによる遺伝子導入に比較して、免疫応答などの危険性が低く、生物学的な安全性が高いことが利点である。前年度までにヒト凝固因子IX番発現遺伝子を導入したのちに、その発現、活性上昇を確認したヒヒ4頭において、その発現が前値に復した後に、全頭に対して、最適なパラメーターで再治療を行い、その遺伝子導入効率を検証した。その結果、初回治療と同レベルの血漿hFIX濃度、凝固活性を示した。以上の結果から、最適化された遺伝子導入パラメータ下での肝臓特異的なハイドロダイナミック遺伝子導入によって、個体差の少ない、再現性の高い遺伝子治療が大動物で初めて実証でき、また安全に再治療が可能であることを確認した。 2. 臨床研究に向けたハイドロダイナミック遺伝子導入システムの確立 前年度に開発し、小動物において、遺伝子導入の効率、再現性、安全性を検証した新規遺伝子導入システムを医工連携により、ハード、ソフト面で大動物に使用可能なモデルに変更するための民間企業との共同研究チームを確立することが出来た。
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Research Products
(6 results)