2011 Fiscal Year Research-status Report
診断マーカー感度向上に向けた高親和性抗体迅速単離法の開発
Project/Area Number |
23790617
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小澤 龍彦 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (10432105)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | ウサギモノクローナル抗体 / ISAAC / 抗体医薬 |
Research Abstract |
ウサギモノクローナル抗体(RaMoAbs)は親和性、特異性が極めて高い事から、理想的な検出用抗体である。しかしながらその作製は非常に困難であり、その作製及び使用は極めて限定的である。本研究は、免疫を行ったウサギより1週間程度という非常に短期間で特異的抗体の取得を目指す。さらに得られた抗体の中より、検出感度、親和性及び特異性に優れている抗体が、既存の検出用抗体よりも優れているかの検討を行う。即ち、(1)ウサギ抗体発現ベクターを作製する。(2)ウサギBリンパ球を用いて単一細胞5'-RACE法の条件検討を行う。(3)免疫したウサギより抗原特異的Bリンパ球をISAAC法にて検出し、目的細胞の回収を行う。(4)リコンビナントRaMoAbsを作製し、抗原と結合性を確認する。平成23年度での研究実績は以下の通りである。1、リコンビナントRaMoAbs発現ベクターの構築:リコンビナントRaMoAbsを発現するプラスミドDNAの構築を行うため、定常領域を組み込んだプラスミドDNAを構築した。その後可変領域をインフレームで挿入し、得られたプラスミドDNAをCHO-S細胞へ遺伝子導入を行い、リコンビナントタンパクの発現を確認した。2、ウサギリンパ球由来単一細胞5'-RACEの確立:ウサギ由来単一抗体産生細胞より効率よく抗体遺伝子の増幅をおこなうため、定常領域に設計するオリゴDNAの検討、アニーリング温度などの反応条件検討を行った。その結果、40~60%の効率で抗体遺伝子を取得する事が可能となった。3、ウサギリンパ球を用いたISAAC法の確立:ウサギ由来単一抗体産生細胞よりISAAC法による検出を行うため、検出する試薬の検討、反応時間などの条件検討を行った。その結果、抗体産生細胞が検出できることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度中に予定していた抗体発現プラスミドの構築、ウサギ抗体遺伝子の増幅、リコンビナント抗体の作製、抗体産生細胞の検出といった基盤技術の確立に至った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度中に予定していた基盤技術の確立ができたことから、平成24年度は計画通り行う。即ち、免疫を行ったウサギよりリンパ球を回収し、そこからISAAC法により抗原特異的抗体産生細胞の検出ならびに回収を行う。その後リコンビナントRaMoAbsの作製を行い、その機能解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度は基盤技術の条件検討が順調に進み、研究費の使用が予定よりも少なく済んだため次年度使用額が生じた。この額を平成24年度におけるウサギ及び酵素などの消耗品費に充て、当初の計画よりも多種類の抗体を得る。
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Research Products
(14 results)