2012 Fiscal Year Annual Research Report
うつ病態・遺伝素因の日本人肥満・代謝症候群への影響とその効果的診断・治療法の構築
Project/Area Number |
23790635
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kyoto Medical Center |
Principal Investigator |
姫野 亜紀裕 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 糖尿病研究部, 研究員 (40533831)
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Keywords | 臨床 / 肥満 / メタボリックシンドローム / うつ / 遺伝 |
Research Abstract |
本研究の目的は、肥満や代謝症候群(MetS)において、うつに関する因子(ストレス度・うつ状態・遺伝素因)の影響について肥満症コホートを基盤に検討し、「うつ状態・遺伝素因に応じた肥満・MetSにおける効果的診断・予防法とオーダーメイド治療プログラムの確立」を目指す事である。 肥満症83例にてSelf-rating Depression Scale(SDS)テスト(うつ指標)と視床下部-下垂体-副腎系(HPA axis)活性指標である唾液コルチゾール濃度(CORT)を測定した。肥満症では健常人より高率なうつの合併を認めた。また、CORTは炎症・動脈硬化指標と有意な関連を認めた。更に、CORTが高いほど減量治療に抵抗性が高いことを認め、ストレス誘発性のHPA axis異常が日本人肥満・MetSの病態形成に関与することを報告した(Metabolism 61, 2012)。 また、肥満症164例において、減量治療(食事・運動療法)による3ヶ月後の減量成功群は52%、1年後のリバウンド率は28%であった。リバウンド者は脂質代謝異常や低アディポネクチンなど心血管病リスクの悪化を認めた。減量不成功群は成功群に比べ初診時のSDSが有意に高く、さらに高リバウンド群は他群に比べ初診時のSDSが有意に高く、精神科通院歴を有する症例も多いことを報告した(第33回日本肥満学会、第55回日本糖尿病学会)。 2013年4月時点でコホート登録数が1275例に達し、5年追跡症例数も635例となり、長期の減量に関して更に検討中である。また、肥満関連遺伝子712SNPsの調査が完了しており、うつとの関連性について解析中である。 本研究にてうつ状態を考慮した日本人肥満・MetSの至適診断・効果的治療プログラムが構築されれば、保健指導・疾病予防に活用でき、健康寿命の延伸とQOL改善や医療費抑制に貢献できる。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Salivary cortisol levels are associated with outcomes of weight reduction therapy in obese Japanese patients2012
Author(s)
Himeno A, Satoh-Asahara N, Usui T, Wada H, Tochiya M, Kono S, Yamada-Goto N, Katsuura G, Hasegawa K, Nakao K, Shimatsu A
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Journal Title
Metabolism
Volume: 61
Pages: 255-261
DOI
Peer Reviewed
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