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2011 Fiscal Year Research-status Report

マイクロRNAによるミクログリア活性化制御の解明

Research Project

Project/Area Number 23790645
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

齊藤 秀俊  九州大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (90444794)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords神経障害性疼痛
Research Abstract

平成23年度は、マウスを用いて神経障害性疼痛モデル動物を作成し、動物の脊髄組織をサンプルとして神経傷害側と非傷害側に分けてRNAを抽出した。術後1、3、10日のそれぞれの時間において損傷側、非損傷側のマイクロRNA発現パターンをマイクロアレイ技術を用いて網羅的に解析した。また同時に同じRNAサンプルを用いて脊髄内遺伝子発現情報をDNAマイクロアレイを用いて網羅的に解析した。解析の結果、ケモカインシグナリングに関連する遺伝子群25個で一過性または時間依存的な発現増加を示すデータが得られた。サイトカインシグナルを含めると53個、転写因子を含む核内タンパク質をコードする遺伝子は39個で発現上昇が見られた。この中には未だ公に研究報告のない遺伝子も含まれており、新規疼痛関連遺伝子候補として重要な情報を得ることができた。特に転写因子mafbについては病態形成時早期からミクログリアに限局してその発現がみられており、これをターゲットとするマイクロRNAについても注目している。脊髄マイクロRNAの発現は全体的に発現量や変化率は低いものであったが、20%以上の発現増加を示すものが10種、20%以上の発現低下を示すものが4種挙げることができた。これらすべてのマイクロRNAとすでに免疫系との相関が報告されている11種のマイクロRNAを測定するためのDNAプローブを設計し、RNAサンプルに関しても術後0.5、1、2、3、5、7、10、14、28日における脊髄サンプルを作成した。これらサンプルを用いることによって詳細なマイクロRNA発現タイムコースを測定することができ、遺伝子発現パターンを照らし合わせることによって、効率よく病態に強く関与するマイクロRNA種を解析することができる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初計画よりRNAサンプルの取得タイムコースを長くしたため解析により時間がかかっているが、病態が徐々に自然回復へ向かっていく過程を含ませるように設定しており、ここにおける情報には能動的に病態を回復へ向かわせるための重要な情報が含まれていると考えている。

Strategy for Future Research Activity

当初研究計画通り解析項目をできるだけ早く消化してゆく。ミクログリアに限局して見られた転写因子mafbについては特に注目して疼痛病態への関与を追究する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

解析によって抽出されたマイクロRNA種についてはTaqmanプローブを用いたリアルタイムRTPCR法を用いてより詳細な発現変化パターンを定量的に解析すると同時に、in situハイブリダイゼーションを行い、細胞種特異的マーカーとマイクロRNAの局在を明らかにする。発現変化が見られたマイクロRNAの標的遺伝子をホモロジー検索によって選択する。マイクロRNA又は、その相補的な配列によりマイクロRNAの活性を阻害する配列をコードするレンチウイルスベクターを用いて神経障害性疼痛モデル動物の脊髄内にベクターを局所注入し、マイクロRNAもしくはその抑制配列をベクターを介して発現させ、その疼痛抑制効果を検討する。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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