2011 Fiscal Year Research-status Report
定期的な運動が肥満関連バイオマーカー、酸化ストレス、抗酸化能に与える影響
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23790664
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
坂野 紀子 香川大学, 医学部, 助教 (80574813)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 予防医学 / 生活習慣病 / 運動 / 酸化ストレス |
Research Abstract |
生活習慣病予防の観点から、定期的な運動が肥満改善および抗加齢に与える科学的影響を解明することは予防医学において重要である。本研究では、内臓脂肪に関連する最新の肥満関連バイオマーカー(IL-18; インターロイキン-18、MCP-4; 単球走化性タンパク質4)および、抗加齢に役立つ抗酸化酵素(SOD、カタラーゼ、グルタチオン等)を測定し、運動習慣との関連を縦断研究により検証することを目的とする。(H23年度の実績)当初の計画では、(1)研究対象者へのインフォームド・コンセント、(2)運動調査によるデータの詳細な解析(運動強度、運動量)、(3)肥満関連バイオマーカー、抗酸化酵素の予備実験を実施する予定であった。このうち(1)については対象者へのインフォームド・コンセントを行い、同意の得られた者のみを対象とすることができた。(2)については、既に実施した運動調査(平成19-20年)のデータを用いて、運動記録帳からのデータ化ののち、運動強度(メッツ)および運動量(エクササイズ)を数値化し、個別の運動習慣を詳細に解析する準備が整った。年齢や性別、体格などによる基礎代謝なども考慮にいれた消費エネルギー等を算出については現在実施している段階である。(3)については、実験環境を整えることができ、必要となるELISAキットを購入し、予備サンプルを用いて各種マーカーの予備実験を行った。予備実験により、実験手技の確立および測定値の再現性や変動係数(CV)等を確認できたマーカーは、IL-18とMCP-4であり、抗酸化酵素(SOD、カタラーゼ、グルタチオン等)については、現在進めている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H23年度の計画をおおむね実施した。1)研究対象者へのインフォームド・コンセント:実施ずみである。2)運動調査データの詳細な解析(運動強度、運動量):おおむね実施できた。3)肥満関連バイオマーカー、抗酸化酵素の予備実験:抗酸化酵素については実施中であるが、肥満関連バイオマーカーについては実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
(今後の推進方策)当初の研究計画通り、H23年度に予定していた項目を速やかに完了するとともに、H24年度とH25年度にかけて、本サンプルのマーカー測定および、そのデータ解析を実施する。(H24年度)(1)基礎データの解析:年齢や性別、基礎代謝なども考慮にいれた消費エネルギー等を算出 (2)抗酸化酵素(SOD、カタラーゼ、グルタチオン等)の予備実験 (3)本サンプルの肥満関連バイオマーカー、抗酸化酵素の測定 (4)測定値によるデータ解析:運動の量および質と肥満、生活習慣病との関連を予備統計解析(H25年度)H24年度までに得られた結果を基にして、全体の詳細な統計解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(次年度の研究費の使用計画)H24年度は、測定項目すべてについて、本サンプル(約300検体)の測定を行うため、各種測定キットや必要実験器具、実験消耗品などの購入を予定している。
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