2012 Fiscal Year Research-status Report
アルミニウム作業者における尿中アルミニウムを用いた生体影響評価
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23790672
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
小川 真規 自治医科大学, 医学部, 講師 (70525451)
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Keywords | 生物学的モニタリング / アルミニウム |
Research Abstract |
23名の健康な男性アルミニウム鋳造作業者および年齢を調整した10名の健康な男性アルミニウム非作業者を対象に研究を行った。参加者には服薬および加療中の疾患がないことを確認し、事前にインフォームドコンセントを行い研究参加の同意を得た。アルミニウム作業者においてはシフト後半の作業終了前に、また非作業者においては任意の時刻にアルミニウム作業場以外において採尿・採血を行い、ICP-MSにて尿中アルミニウム濃度の測定を行った。また、肺・骨・造血器・炎症・腎のマーカーとして血中KL-6・SP-D・TRCP-5b・IL-6・ IL-8および尿中δ-ALA・β2-マイクログロブリンの測定を行い、酸化的DNA損傷のマーカーとして尿中8-OHdGの測定を行った。 尿中アルミニウム濃度はアルミニウム作業者で5.4-55.1ug/g cre(平均濃度:21.7ug/g cre)、アルミニウム非作業者で5.6-15.6ug/g cre(平均濃度:9.6ug/g cre)と有意差を認めた。前臨床的指標はδ-ALAがアルミニウム作業者において有意な上昇を認めたがその他の指標では両者に有意差を認めなかった。アルミニウム作業者において尿中アルミニウム濃度と前臨床的指標や作業年数、年齢、8-OHdGとの間に有意な相関は認められなかった。 非作業者の尿中アルミニウム濃度は既報と大差はなく、アルミニウム作業者は、作業においてアルミニウムが体内へ侵入し、非作業者に比べ尿中にアルミニウムが有意に高値な量が排泄されることが分かった。一方、尿中アルミニウム濃度と前臨床的指標や作業年数、年齢、8-OHdGとの間に有意な相関は認められず、アルミニウム作業者においてアルミニウムの尿中排泄は増加するものの、尿中アルミニウム濃度が4umol/l(55ug/g cre)以下の範囲においては人体に大きな影響を与えない可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたサンプル数は収集でき、また分析も問題なく終了した。 統計処理も終了し、結果はおおむね出たと考えている。また国内学会での発表も行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
前述のとおり、当初予定していたサンプル数は収集でき、また分析も問題なく終了した。統計処理も終了し、結果はおおむね出た。ただ、最終サンプル収集が平成24年度末であったため、平成24年度中に論文化はできていない。今後は結果を学会発表のみならず、国際誌での発表を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前述理由により論文作成に伴う経費(英文校正費など)が未使用で、繰り越し依頼をした。次年度論文化は可能であり、未使用金はその経費に充てる。
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Research Products
(2 results)