2013 Fiscal Year Annual Research Report
医療・福祉・健康関連サービスアクセス多様性指標の開発と活用範囲の検討
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23790686
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
木津喜 雅 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (80431964)
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Keywords | サービスアクセス多様性指数 |
Research Abstract |
医療・福祉・健康関連施設として、飲食料品小売業、医薬品・化粧品小売業、飲食店、スポーツ施設提供業、公園、老人福祉・介護事業、医療業について、日本標準産業分類の小項目ごとの事業所数を、経済センサス(平成21年)および事業所・企業統計調査(平成11・13・16・18年)データより収集し、生態学および情報学分野で確立されたシンプソンおよびシャノンの方法による多様性指数を、日本全国の市区町村ごとに算出した。飲食料品小売業および飲食店についてシンプソンおよびシャノンの多様性指数の間には強い相関(r>0.9)を認めた。一方、異なる業種に関する多様性指数の間の相関は弱かった。国勢調査(平成17・22年)に基づき、市区町村ごとに、住民の特性(性別、年齢、婚姻状況、所得、雇用状況、教育歴)別の人口を推定し、シンプソンおよびシャノンの多様性指数を算出した。多様性指数の地理的分布をGISにより図示した。大都市近郊で多様性指数が高い傾向にあった。また、多様性指数の低い地域の地理的集積が確認された。選択死因分類に関して、人口動態調査(平成11~21年)に基づき、0~64歳、65~69歳、70~74歳の男女における市区町村別の死亡率を算出し、飲食料品小売業および飲食店に関するシンプソンおよびシャノンの多様性指数との関連性を線形回帰モデルにより分析した。粗分析では、全年齢階級および男女において一貫して関連する指標は認められなかった。健康ニーズの多様性の増加に対してサービスアクセスの多様性の向上は対応策の一つであるが、その目標の設定と評価方法の確立は今後の研究課題である。
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