2013 Fiscal Year Annual Research Report
原爆被爆者の被爆時所在地に基づくリスク評価に関する研究
Project/Area Number |
23790694
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
冨田 哲治 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (60346533)
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Keywords | 原爆被爆者 / 空間疫学 / 生存時間解析 / リスク地図 / 直接被爆 / 付加的被曝 |
Research Abstract |
これまで,広島大学原爆放射線医科学研究所の広島原爆被爆者データベース(ABS)に基づくデータ解析を中心に行ってきたが,平成25年度は,放射線影響研究所(RERF)が管理する寿命調査コホート(Life Span Study; LSS)コホートの公開データに対しても同様な解析を行い,ABSコホートデータとの比較検討を行った.LSSコホートの公開データには,詳細な位置情報は含まれないため,主にがん死亡危険度の年齢依存性について検討し,初期線量による超過相対リスク(ERR)と近距離被爆によるERRについてポアソン回帰分析を適用することで解析を行った.その結果,初期線量に加えて非初期線量の指標として被爆距離(爆心から3km以内かどうかのダミー変数)を用いたERRモデルが最も適合した.初期線量と被爆距離に対するERRの上昇は被爆時から共に遅延して現れ,初期線量に比べて被爆距離による被爆後のERRの上昇は緩やか(ピークまでの経過時間が長い)ことが示唆された.また,被爆距離の被爆時年齢依存性は単調ではなく,ある年齢層に特異的であることが示唆された.本研究で示唆された寿命調査コホートにおける非初期線量によるERRの特徴は, ABSコホートに対する結果と類似した傾向であった.
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Workshop report on atomic bomb dosimetry - residual radiation exposure: recent research and suggestions for future studies2013
Author(s)
GD. Kerr, SD. Egbert, I. Al-Nabulsi, HL. Beck, HM. Cullings, S. Endo, M. Hoshi, T. Imanaka, DC. Kaul, S. Maruyama, GI. Reeves, W. Ruehm, A. Sakaguchi, SL. Simon, GD. Spriggs, DO. Stram, T. Tonda, JF. Weiss, RL.Weitz, RW. Young
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Journal Title
Health Physics
Volume: 105
Pages: 140-149
DOI
Peer Reviewed
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