2015 Fiscal Year Annual Research Report
地域サロン・コミュニティバスが高齢者の活動と健康に与える影響の評価
Project/Area Number |
23790710
|
Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
平井 寛 岩手大学, 工学部, 准教授 (20387749)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
|
Keywords | 高齢者 / 介入事業 / 健康 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域サロンへの参加が高齢者の活動性や健康に関連するかの検討を進めた.2013年10月,愛知県知多郡南知多町に居住する,要介護認定を受けていない65歳以上の全数に調査票を配布し回答した3182名のうち2010年調査にも回答した1864名のうちADL自立者1779名を分析対象とした.サロンの参加者と不参加者で,ベースラインの2010年時に地域の会に参加していなかった者が2013年時に新規に会に参加しているかどうかをみた.分析対象とする地域の会は,老人会,スポーツの会,趣味の会,町内会とした.主たる説明変数であるサロンへの参加は,サロンに1回以上参加していれば参加者であるとした.その他の調整変数として,年齢,主観的健康観,介護予防チェックリストの運動器項目の合計点数を用いた.サロン参加者は不参加者に対し,老人会については約7倍,スポーツの会や趣味の会では約3倍程度新規参加しており,サロンが高齢者の活動に影響を与えている可能性が示唆された.本研究ではバス停の新設やサロンの参加による効果を評価するにあたって,アクセスまでの距離を操作変数法として用いたモデルを用いることとしているが,このモデルによる検討はまだ十分に検討できていないため,今後速やかに進める予定である.一方で論文化の準備として,高齢者に対する介入事業についての先行研究レビュー,高齢者の社会参加におけるアクセシビリティについての先行研究レビューを行った.
|