2011 Fiscal Year Research-status Report
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23790725
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
高坂 友和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20551469)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | DNA型 / JCV / mtDNA |
Research Abstract |
現在、DNA型を用いた個人識別法は全国の警察機関で行われている。近年の国際化に伴い、民族性を特徴づけるDNA型は重要な情報である。しかし、現在の単一手法では民族性の識別や推定は困難である。本研究の目的は複数のDNA型鑑定法を組み合わせて得たDNA多型情報から民族性の推定に必要なDNA多型情報のみを取得し、今後の個人識別の向上を目指すことである。当該年度は実施計画書に基づき主に親から子へ感染することから、民族集団と密接な関連があるJCポリオーマウイルス(JCV)のDNAタイピングおよびヒトミトコンドリアDNA(mtDNA)の解析を行った。本研究の試料であるJCV陽性の尿から抽出済みのDNAを用いてPCR法によりJCV Inter Genic region(IG領域)とmtDNA のD-LoopにあるDNA転写調節領域のHyper Variable region (HV領域)を増幅し検出した。これらの領域の塩基配列を解析した結果、JCVのDNA型は民族性との関連を示唆する多様性がみられた。mtDNA型はアジアでは多様性が見られたのに対して、ヨーロッパやアフリカ地域ではやや多様性に欠ける面があった。JCV DNA型のみでは個人識別を行うことは不可能であるが、JCVが陽性の場合には強力な民族性の識別情報を得ることができる。さらにmtDNA型を合わせることで、母系の民族性から出身国や身元の推定に利用することができる。これは、多様な人種がいる地域(国際的な保養地)や国際線旅客機の墜落事故現場で発生する身元不明遺体の照会などにとても有効であるといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究計画は震災関連の影響で研究の着手が遅れたが、おおむね当該年度の計画は達成された。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書に基づいて常染色体上にあるマイクロサテライトを解析する予定であったが、23年度の研究で核内DNAの保存状態や収量の低さから解析は難しいことが判明した。その為、マイクロサテライトの解析は一時中止する。しかし、Y染色体上のマイクロサテライトの解析は困難が予想されるが、重要であるため、計画通りに遂行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
23年度は震災復興財源確保の為、研究費の執行の抑制通達に基づき、補助金から執行を抑制した。実験も23年度の後期が中心になったが、24年度は計画的に実験を進め、研究費を適正に執行していきたいと考えている。研究で使用する海外メーカの試薬が昨年度に販売中止になった為、代替試薬を検討中である。対応策として、今年度は試薬確保にあたっての資料収集や調査も合わせて行う。その分、旅費等の増加が見込まれる。
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Research Products
(2 results)