2012 Fiscal Year Research-status Report
UPLC-MS/MSを用いた生体内筋弛緩剤の網羅的微量分析法の開発
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23790732
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
小川 匡之 愛知医科大学, 医学部, 助教 (50559937)
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Keywords | 筋弛緩剤 / UPLC-MS/MS |
Research Abstract |
UPLC-MS/MSを用いた末梢性筋弛緩薬4種の迅速一斉測定開発を行った。い、その結果を第50回国際法中毒学会(TIAFT)で報告した。4種類の筋弛緩薬を添加した血液100μLを200μLアセトニトリルを用いた液液抽出法により精製を行った。抽出した試料は乾固後、100μLの0.1 %ギ酸含有10%アセトニトリルに溶解し、UPLC-MS/MSに導入した。測定条件は以下のとおりである。装置: Waters Acquity UPLC system, Acquity TQD、カラム: Waters Acquity UPLC BEH C18 (2.1 × 50 mm i.d., 1.7 μm)、カラム温度: 40℃、移動相: A (0.1%ギ酸) 、B (0.1%ギ酸含有アセトニトリル)、グラジエント: 90% A / 10% B (0 min) - 50% A / 50% B (3 min)、流速: 0.5 mL/minで行った。 高感度なUPLC-MS/MSを用いることで、4種類の血中筋弛緩剤の3分以内の迅速同定・定量が可能であった。ラットに投与したロクロニウムの検出・定量も可能であった。但し、2種の筋弛緩剤は検量線に直線性を示さず、濃度による解離状態の変化が示唆された。 以上の結果を第50回国際法中毒学会で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度中に末梢性筋弛緩薬迅速測定法開発を完成させる予定が、途上になっており、国際学会発表は行ったものの、論文発表が行えていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
末梢性筋弛緩剤迅速測定法を開発する。ターゲットイオンを複数個持つことで、濃度ごとの解離変化に対応する戦略である。 また、代謝物分析をメタボロミクス分析手法を応用して行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
新たな機器の購入は必要ないが、分離カラムは通常のLC用と比較して粒子径が小さく、消耗品であるため、定期的に交換する必要がある。加えて実験試薬、抽出用カラム、実験動物など、消耗品経費が必要である。 また、学会での研究成果の発表を予定しており、その参加費、旅費で使用予定である。
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Research Products
(5 results)