2013 Fiscal Year Annual Research Report
UPLC-MS/MSを用いた生体内筋弛緩剤の網羅的微量分析法の開発
Project/Area Number |
23790732
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
小川 匡之 愛知医科大学, 医学部, 助教 (50559937)
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Keywords | 筋弛緩薬 / UPLC-MS-MS / ESI-APCI同時イオン化モード |
Research Abstract |
UPLC-MS-MS ESI-APCI同時イオン化モードを用いての血中非脱分極性筋弛緩薬一斉分析法の検討 昨年度までで、UPLC-MS-MSのESIイオン化法を用いて、血液中筋弛緩剤の一斉分析方法確立を試みたが、数種類の筋弛緩薬の定量性に問題があった。本年度は、UPLC-MS-MSのESI-APCI同時イオン化モードを用いて、血中非脱分極性筋弛緩薬一斉分析法の検討を行った。 前処理は、筋弛緩薬を添加した血液100 uLにアセトニトリル200 uLを加え除タンパク法により精製を行った。抽出した試料は乾固後、100 uLの初期移動相に溶解し、UPLC-MS-MSに導入した。測定条件は以下のとおりである。装置: Waters Acquity UPLC-TQD、カラム: Waters CORTECS C18 (50 × 2.1 mm i.d., 1.6 um)、カラム温度: 40℃、移動相: A (0.025%ギ酸含有ギ酸アンモニウム)、B (アセトニトリル)、グラディエント: 90% A / 10% B (0 min) - 5% A / 95% B (4 min)、流速: 0.5 mL/min、検出: ESI-APCIポジティブ同時測定モードで行った。 ESIモードで検量線の直線性に問題のあったベクロニウム、パンクロニウムが、APCIモードを用いることによって検量線の直線性を得ることが可能であった。UPLC-MS-MS ESI-APCI同時イオン化モードを用いることで、血中筋弛緩薬の迅速同定・定量が可能であった。ESIモードの方が検出感度は自体は優れているため、並行利用すれば、非脱分極性筋弛緩薬の微量分析法を確立する可能性が期待できる。 本成果を、第38回日本医用マススペクトル学会年会でポスター発表し、論文発表に向けて準備を行っている。
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Research Products
(5 results)