2013 Fiscal Year Annual Research Report
介護ストレス症候群の治療・介入によるバイオマーカーの変化の検討
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23790738
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
亀山 祐美 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60505882)
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Keywords | 介護ストレス / 唾液アミラーゼ |
Research Abstract |
認知症患者は年々増加し、その介護者の心身の負担は非常に大きなものがあり、介護負担が原因で病気になる家族も増えている。そこで、認知症患者の高齢者総合機能評価と介護者の心理検査やストレスマーカーの測定を実施した。ストレスマーカーの一つ、唾液アミラーゼは、唾液アミラーゼモニターで測定した。 ① 介護者ストレス 第1回目の調査から1年半たった患者の認知症の進行の程度と介護者のストレスの評価を行った。14症例は、薬物療法の変更をしており、認知機能の低下が目立つ患者の介護者は、QOLが悪化していたが、認知機能が保たれている患者の介護者は、QOLに変化は見られなかった。薬物療法を変更していない10例において、介護保険利用状況にわけて、検討を行った。認知症は進行しているが、介護サービスを必要に応じて増やした群(平均FAST 5.3)は、介護者の状態不安、怒り-敵意、QOLが改善していた。それに比べ、認知症の進行はあまりないものの、介護保険未申請群(平均FAST4.5)は、疲労、緊張、うつ、QOLが悪化していた。介護保険のサービスを個々の必要に応じて、増やす、変更することで、介護者の心身の健康状態が改善することが予測された。 ② 認知症患者ストレス 認知症患者は、外来に来たがらないこともあり、時に介護者を困らせることもある。患者と介護者の通院の負担を評価することを目的とし、ストレスのマーカーである唾液アミラーゼの測定を行った。FAST分類の4以下(軽度)とFAST5以上(中等度以上)に分けて解析したところ、FAST4以下の軽度認知症の男性患者(12名)において、平均自宅アミラーゼ濃度134±57mg/dlが外来受診時315±213mg/dlと有意に上昇していた。女性患者や進行した男性患者、介護者のアミラーゼ濃度に変化は認められなかった。認知症初期は、外来通院がストレスに感じる可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Male patients with early stage of Alzheimer disease have stress in hospital
Author(s)
Yumi Umeda-Kameyama, MD, PhD, Katsuya Iijima, MD, PhD, Kiyoshi Yamaguchi, MD, PhD, Kiwami Kidana, MD, PhD, Masayuki HONDA, MD,Sumito OGAWA MD, PhD, Masahiro Akishita, MD, PhD
Organizer
Alzheimer's Association International Conference 2014
Place of Presentation
Copenhagen, Denmark