2012 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス反応における脳内プロスタノイド産生のメカニズム
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23790745
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| Research Institution | Kochi University |
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Principal Investigator |
田中 健二朗 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (30552260)
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| Keywords | ストレス / 視床下部 / シクロオキシゲナーゼ / ニトロシル化 |
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| Research Abstract |
ストレスによる交感神経-副腎髄質系の興奮には脳内プロスタノイド類が関わっているが、これらがどこでどのように産生されているかは明らかにされていなかった。本研究では、ストレス関連ペプチドであるボンベシンをラット脳室内に投与して交感神経-副腎髄質系の活性化を誘導し、交感神経-副腎髄質系の制御中枢と考えられている視床下部室傍核の脊髄投射性（前-交感神経）ニューロンにおいてプロスタノイド産生の律速酵素であるシクロオキシゲナーゼの発現を免疫組織学的に解析した。シクロオキシゲナーゼは視床下部室傍核脊髄投射性ニューロンにおいて発現が認められ、シクロオキシゲナーゼ含有の視床下部室傍核脊髄投射性ニューロンにおいてニューロン活性化の指標となるFosタンパクの発現増加が認められた。このことから、交感神経-副腎髄質系の興奮に視床下部室傍核のシクロオキシゲナーゼ含有脊髄投射性ニューロンの活性化が関わっていることが明らかになった。
さらに、シクロオキシゲナーゼの酵素活性は一酸化窒素（NO）によるシステイン残基のニトロシル化によって増強することが報告されていることから、交感神経-副腎髄質系の中枢性賦活機構におけるシクロオキシゲナーゼのニトロシル化の関与について検討を行った。ボンベシンによる交感神経-副腎髄質系賦活に対するNO捕捉剤の脳室内前処置による抑制作用、視床下部室傍核脊髄投射性ニューロンにおけるニトロシル化システインの増加などから、交感神経-副腎髄質系賦活機構にシクロオキシゲナーゼのニトロシル化による活性増強が関わっている可能性を示した。
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