2012 Fiscal Year Annual Research Report
多能性ヒトMesoangioblastの末梢循環への動員機序の解明
Project/Area Number |
23790755
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
岩崎 真佳 関西医科大学, 医学部, 講師 (30548706)
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Keywords | ヒト前駆細胞 / HGF / ヘパリン |
Research Abstract |
心機能障害を持つ患者に対し、幹細胞・前駆細胞療法は有望な治療方法である。現在主に臨床応用されているのは自己骨髄細胞である が、われわれがごく最近報告した多能性ヒトMesoangioblasts (MAB)は開心術術中の患者末梢血中に存在し、骨髄細胞よりも高い増殖能、分化能を有していると考えられる。以前の我々の検討で、hepatocyte growth factor (HGF)がMABの末梢血中への動員に強く 関与していることが示唆されており、術前に用いられるヘパリンが静脈内投与後、速やかに血漿中HGF濃度を上昇させることが報告されているため、ヘパリンに注目し研究を行った。実際、開心術中のHGF濃度上昇に関してはヘパリンと人工心肺の関与が考えられ 、2010年度には秋から検討を始めた。結果、ヘパリン投与後で、人工心肺使用前のタイミングでもcMABを獲得できることが判明した(獲得率100% ; 症例数:7人)。cMABの末梢血中への動員に関与する因子として「ヘパリン→血漿中HGF濃度↑」が強く疑われたのでこの2年間はヘパリ ンの効果を確認すべく、心臓カテーテル検査中の患者末梢血の検索を開始した。結果、ヘパリンは容量依存性(100U/kg, 200U/kg, 300U/kg)に血漿中HGF濃度を上昇させ、獲得できるcMABのコロニー数も増加させることがわかった(100U/kgではほとんど獲 得できなかった)。その後、100U/kgのヘパリン投与による血漿中HGF濃度の上昇が、開心術中のものと同等であったため、100U/kgのヘ パリンを使用し、心臓カテーテル検査のプロトコールを変更(シース挿入とヘパリン投与の順番を逆にする)したところ、cMABのコロニー獲得効率は300U/kgと同等かそれ以上に改善した。現在、このcMABの出所をヒトにおいて検索中である。
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Research Products
(2 results)