2013 Fiscal Year Research-status Report
癌化する新規家族性胃底腺ポリポーシスと新たな癌抑制機構の探索
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23790807
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
藤澤 律子 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (50419587)
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Keywords | 胃癌 / ポリポーシス / 発がん / 遺伝性 |
Research Abstract |
平成22年に本申請を行った後、Worthleyらが同様の疾患についての報告を行った。(wporthlye DL et al.Gastric adenocarcinoma and proximal polyposis fothe stomach(GAPPS):a new autosomal dominant syndrome. Gut 2012;61:774-9)この報告は我々の症例と類似しており我々も本邦において同様の疾患症例が存在することを報告した。(Yanaru-fujisawa R,Nakamura S, et.al. FUndic gland polyposis with gastric cancer.Gut 2012;61:1103-4) これらの症例における胃底腺ポリポーシスの家族性発症および胃癌はっしょうにおいて、geneticな遺伝子変化が疾患の原因であることを確信した。 Rux3の発現についての免疫染色を行うため、該当疾患、比較対照のための家族性大腸腺腫症、および特発性胃底腺ポリープの症例の臨床像についての詳細な検討を行い、免疫染色を行う症例を抽出した。現在、染色の予備実験を行っている。 さらに、家族性胃底腺ポリポーシスの症例については発祥の原因としてgeneticな遺伝子変化が存在することを確信したため、全遺伝子解析を行うことにより、原因遺伝子変異を確認できるのではないかと考え、全遺伝子解析について可能かどうかを検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成24年の研究開始後、免疫染色、その他の研究を行うための準備として対象症例の臨床像を検討し、免疫染色の予備実験を行った。その後、出産・育児のため平成25年1月から平成26年3月まで休職したため予定より研究が遅れいている。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに計画していた、胃底腺ポリポーシス患者のポリープ部位のRunx3発現についての免疫染色を開始し、家族性胃底腺ポリポーシス、家族性大腸腺腫症(FAP)、特発性胃底腺ポリープにおけるRunx3の発現の違いを検討する。また、マイクロアレイを用いてタンパク発現の解析を行い、家族性胃底腺ポリポーシス家系における胃癌発生のメカニズムについての検討を進める。 Worthleyらの報告からも胃癌を合併した家族性胃底腺ポリポーシスが優勢遺伝の形式で発症していることを確信したため、全遺伝子解析による原因遺伝子の探索が可能かどうかを検討する。マイクロアレイを用いてタンパク発現の解析を行い、家族性胃底腺ポリポーシス家系における胃癌発生のメカニズムについての検討を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年1月から平成26年3月まで、産前産後・育児休暇を取得したため、平成25年度は研究の中断となったため。 平成25年度の研究を育児休暇取得のため延期したため、平成26年度に25年度に予定していた研究を継続する。
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