2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23790823
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
桑原 礼一郎 久留米大学, 医学部, 助教 (30389275)
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
胆管細胞癌(IHCCC; intra-hepatic cholangiocellular carcinoma)の病理学的基本像は腺癌で、線維性間質がよく発達しているのがIHCCCの特徴である。癌間質組織中の線維芽細胞は癌関連線維芽細胞(CAF; cancer-associated fibroblast)と呼ばれ、癌細胞の増殖・浸潤に適した細胞外環境を構築する。CAFの起源については、①組織中に存在していた線維芽細胞の増殖・分化、②骨髄細胞の生着・分化、③癌細胞からのEMT、などが想定されているが、IHCCCではCAFの由来について検討を行った報告はない。 先ず、胆管細胞癌組織内での間質細胞の由来を検討するための動物実験を開始した。久留米大学病理学講座にて樹立したヒト由来胆管細胞癌細胞株(KMC-1)にretroviral vector pRetroQ-AcGFPN1(Clontech社)用いて遺伝子導入を行い、恒常的にGFP蛋白を発現する胆管細胞癌細胞株(以下GFP/KMC-1)を樹立した。この細胞株は実験動物において癌細胞由来の細胞を容易に検出するために樹立した。上記の作製したGFP/KMC-1のphenotypeを免疫細胞化学、Western blotting法により検討し、異種移植に用いる細胞クローンの選択を行った。作成したGFP/KMC-1をBALBc/nudeマウスの複数部位に接種し、腫瘍形成能が安定した接種部位は皮下及び腹腔内投与であった。BALBc/nudeマウスにGFP/KMC-1を接種し腫瘍を作成し、腫瘍組織の採取を行った。マウスから採取した腫瘍組織をFISH法と免疫組織化学の技法を用いてCAFの由来を検索中である。また、採取した腫瘍組織におけるEMT遺伝子の発現を免疫組織化学で解析を行い、CAFにおけるSnail, Twistの発現亢進を見出した。
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Research Products
(1 results)