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2014 Fiscal Year Research-status Report

iPS細胞の血管平滑筋細胞分化・脱分化における転写機構解析と動脈硬化治療への応用

Research Project

Project/Area Number 23790840
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

早川 朋子  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30420821)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2016-03-31
Keywords血管平滑筋細胞 / 細胞分化
Outline of Annual Research Achievements

平滑筋インディケーターマウスよりiPS細胞を調整し、SMC分化培養系を確立した。最初の一日目のレチノイン酸刺激がSMC分化に必須であることが分かった。そこで、レチノイン酸受容体とクロマチン修飾に関与する因子に注目し、ChIP assay, DNA microarray等の方法を用いて解析を進めた。またヒストン修飾酵素、SWI/SNF complex subunit, CHD family, ISWI family, INO80 family, trxG complexes、DNAメチル化関連因子の発現変動を調べた。その結果、Lysine methyltransferasesであるSmyd2, Setdb2の二つの遺伝子は、培養開始6-12時間後に上昇し、24時間後以降に低下することがわかった。またDnmt3bはRA無しでは一日後に発現が上昇するのに対し、RA添加では発現が抑制された。以上より、培養一日目までにエピジェネティックな修飾が入り、細胞の分化運命が決定されるのではないかと考えている。
carotid ligationモデルを作製し、day0, 1, 2, 4, 7, 14のRNAを回収し、SMCマーカー遺伝子、KLF5の発現を調べたところ、day1でSMCマーカー遺伝子の発現が有意に低下していることがわかった。これより、ligationによる障害に応じたレスポンスがday1の段階で起こっていることがわかった。HMEsの発現を調べたところ、多くのHMEsの発現変動する事がわかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

マウスiPS細胞を用いた血管平滑筋細胞の分化誘導系を確立し、レチノイン酸を投与した最初の一日目が血管平滑筋細胞分化にもっとも重要であることが分かった。しかし、レチノイン酸によって一日目に誘導され、SMC分化を決定する因子Xの同定がなされていない。ただし、因子Xは、ヒストン修飾酵素と転写因子である可能性が高いと推測している。
また血管平滑筋細胞の脱分化を解析するために、carotid ligationモデルの作製を行い、ヒストン修飾酵素の変動が大きいことが判明し、血管平滑筋細胞分化・脱分化を研究するための材料を得ることが出来た。

Strategy for Future Research Activity

レチノイン酸により誘導される遺伝子を解析するために、レチノイン酸受容体抗体を用いてChIP-sequenceを行う。レチノイン酸受容体がプロモーターに結合した遺伝子群と、レチノイン酸投与によって誘導された遺伝子群を比較し、共通する遺伝子を見つける。
ついで、見つかってきた遺伝子群をsiRNAによってそれぞれ抑制し、血管平滑筋細胞分化が抑制されるかを解析する。これにより、血管平滑筋細胞分化を決定づける因子Xを同定する。

Causes of Carryover

研究の進捗が遅れたため。次年度は、マウスiPS細胞による血管平滑筋細胞分化誘導培養系において、レチノイン酸によって誘発される遺伝子群のなかから、分化を決定づける因子を同定する。

Expenditure Plan for Carryover Budget

消耗品として、細胞培養・分子生物学的解析のための試薬を購入する。また、旅費として本研究の成果発表のため国内旅費、外国旅費が必要である。さらに、謝金その他として、海外紙への論文投稿費用に用いる。

URL: 

Published: 2016-06-01  

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