2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23790896
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
久田 修 東北大学, 大学病院, 助教 (60466571)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | LXR |
Research Abstract |
Liver X Receptors (LXRs)は、酸化コレステロールを生体内リガンドとする核内受容体であり、近年、代謝調節に加えて抗炎症調節に関与する事が示されている。LXR-αと類似した組織内分布を示すPeroxisome Proliferator-Activated Receptor (PPAR)-γは、抗炎症に加えて、その抗線維化作用が注目されており、PPAR-γとLXR-αの相違点の解明は、新たな治療法開発につながる可能性がある。そこで本年度は、ヒト胎児肺線維芽細胞株を用いて、in vitroでのLXRアゴニストの抗線維化作用につき検討した。 ヒト胎児肺線維芽細胞株であるMRC-5、HFL-1細胞に、合成LXRアゴニストT0901317、生理的LXRアゴニスト22(R)-hydroxycholesterolを加えた後に、TGF-β刺激を加えると、筋線維芽細胞への分化が抑制された。この時、SMAD2/3のリン酸化、および核移行は抑制されなかった。また、不可逆的PPAR-γアンタゴニストGW9662 の添加は、この抑制効果に影響を与えなかった。一連の結果から、in vitroにおいて、LXRアゴニストは、SMAD 、PPAR-γ経路を介さずに、TGFβによる筋線維芽細胞への分化を抑制する事が示された。動物モデルを用いた検証が必要とされるが、PPARγに加えてLXRも線維化調節に関与する可能性が新たに示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は、平成23年度に遺伝子発現解析を予定していたが、次年度以降に予定していた動物実験を先に施行する事にしたため、予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、まず予定通り動物実験による解析を行い、その後に、平成23年度に予定した遺伝子発現解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、当初予定していた遺伝子発現解析を次年度に延期することにより生じたものであり、延期した発現解析に必要な経費として、平成24年度請求額とあわせて使用する予定である。
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Research Products
(4 results)