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2011 Fiscal Year Research-status Report

気道上皮細胞の分化誘導法の確立

Research Project

Project/Area Number 23790899
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

齋藤 朗  東京大学, 保健・健康推進本部, 助教 (90591412)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords遺伝子導入法
Research Abstract

多能性幹細胞からの気道上皮細胞の分化誘導系の確立を目指し、その前段階として下記の予備実験を行った。(1)増殖因子・サイトカインによって惹起される気道上皮細胞の遺伝子発現の網羅的解析、(2)気道上皮細胞への遺伝子導入法の確立、(3)細胞分化・遺伝子発現プロファイルに影響を与えうるマイクロRNAの網羅的な発現解析、(4)マイクロRNAの導入法の確立、である。(1)に関しては、ヒト肺胞上皮細胞を用い、代表的な増殖因子・サイトカインであるTGF-betaおよびTNF-alpha刺激による網羅的な遺伝子発現解析(マイクロアレイ)を行った。この刺激により、増殖因子・ケモカイン・サイトカイン・細胞接着分子・細胞外器質・プロテアーゼ・プロテアーゼインヒビターの発現変化を確認した。さらにサイトカインアレイを用い、液性因子の蛋白レベルでの発現変化も確認した。(2)に関して、マウス気道上皮細胞へのレトロウイルスを用いた遺伝子導入を行い、高効率での遺伝子導入をFACSによるGFP発色の検出により確認した。さらにヒト肺胞上皮細胞に対してレンチウイルスを用いた高効率での遺伝子導入法を確立した。(3)に関して、ヒト肺胞上皮細胞において、TGF-betaおよびTNF-alpha刺激による網羅的なマイクロRNA発現解析を行い、miR-23aをはじめとする複数の標的マイクロRNAを同定した。(4)に関して、レンチウイルスを用いたマイクロRNAの導入系を確立し、高い導入効率を、FACSを用いたGFP発色の検出により確認した。本研究費によりケミルミ撮影装置を購入した。これにより、ウエスタンブロット・サイトカインアレイ・ゲルシフトアッセイなどの実験系が確立された。さらに分化誘導法に役立つと考えている三次元共培養系の構築にも成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

気道上皮細胞の細胞応答、特徴的な遺伝子発現プロファイル・マイクロRNA発現変化を捉えることができ、これらの知見は細胞の分化誘導法の樹立に役立つものと考えている。効率的な遺伝子導入手法を確立することができ、転写因子TTF-1など分化誘導に必須の遺伝子発現ベクターを調整することもできた。

Strategy for Future Research Activity

多能性幹細胞(ヒトiPS細胞やマウスES細胞)を実験対象として、確立された遺伝子導入法を活用して分化誘導条件の検討を行っていく。この実験を進めていく過程で、気道上皮細胞の細胞応答に重要と考えられる遺伝子、増殖因子やサイトカイン、マイクロRNAなどの効果を検証していく。さらに確立された三次元共培養システムの効果も検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

多能性幹細胞(ヒトiPS細胞やマウスES細胞)の細胞培養に必要となる細胞培養関連備品、培養液、増殖因子などの刺激因子の購入に充てる。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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