2011 Fiscal Year Research-status Report
間質性肺炎急性増悪におけるデフェンシンの役割の解明
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23790913
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
坂本 憲穂 長崎大学, 大学病院, 助教 (30448493)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | デフェンシン / 急性増悪 / 特発性肺線維症 / バイオマーカー / ARDS |
Research Abstract |
当研究では、慢性進行性の肺線維化を特徴とする特発性肺線維症(IPF)を主な対象としている。当疾患では、慢性経過中に急性呼吸促迫症候群(ARDS)に類似した病態を呈する、急性増悪と呼ばれる更に予後不良の病態が存在することが明らかになってきた。これらの疾患の肺局所および血漿中において、αデフェンシンと呼ばれる抗菌ペプチドが増加することが報告されており、注目が集まっている。本研究では、両疾患におけるバイオマーカーとしてのαデフェンシンの可能性に関して検討するとともに、αデフェンシンによる急性肺障害モデルの作製および抗αデフェンシン抗体やsiRNAを用いた治療実験を計画しており、将来的にこれらの難治性疾患の病態解明及びその治療法開発を目的としている。これらの計画のうち、当該年度においてはIPF急性増悪症例、ARDS症例の血漿および気管支肺胞洗浄液中のαデフェンシン濃度をELISAキットを用いて測定した。対照として、健常成人、およびIPF安定期の検体を用いた。IPF急性増悪症例、ARDS症例の血漿および気管支肺胞洗浄液中のαデフェンシン濃度は、健常成人およびIPF安定期症例よりも高値であった。現在、αデフェンシン値と各種臨床データとの相関や予後などとの関連を検討し、急性増悪バイオマーカーとしての可能性を検討している。また、αデフェンシン気管内投与モデルを作成中であり、その肺障害の特徴を病理学的にあるいは肺胞洗浄液を用いて詳細に検討予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
デフェンシン気管内投与モデルの作成に関して、デフェンシン濃度設定などで順調に進まなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
急性増悪バイオマーカーとしてのαデフェンシンの検討を予定している。また、αデフェンシン気管内投与モデルを作成中であり、その肺障害の特徴を病理学的にあるいは肺胞洗浄液を用いて詳細に検討予定である。そのうえで、治療実験を考慮する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に、αデフェンシン気管内投与モデルの作成、およびその肺障害の特徴を病理学的に検討するために使用予定である。そのうえで、治療実験への使用を予定している。
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