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2011 Fiscal Year Research-status Report

新規樹状細胞サブセットによる糸球体腎炎の発症・進展機構解明と治療応用

Research Project

Project/Area Number 23790962
Research InstitutionNippon Medical School

Principal Investigator

永坂 真也  日本医科大学, 医学部, 助教 (00573239)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords新規樹状細胞サブセット / 糸球体腎炎 / プロスタグランジンE2
Research Abstract

本研究は申請者がこれまでに同定した、自己免疫疾患の発症・進展に重要な役割を演ずる可能性のある新規樹状細胞(Dendritic cell: DC)サブセットの機能解明、及びこの新規サブセットを含むDCの糸球体腎炎発症・進展への関与を解明し、治療応用の基礎を築くことを目的としている。プロスタグランジンE2(PGE2)存在下で分化誘導されたDCが、申請者の同定した新規DCサブセットと機能が似ている報告があったことから、PGE2存在下でマウス骨髄前駆細胞から分化誘導したDCの機能を、フローサイトメーター、ELISAを用いて確認した。その結果、PGE2存在下で分化誘導した樹状細胞はDC成熟化マーカーの発現が上昇していた。また、PGE2存在下で分化させたDCは成熟化刺激としてLPSで刺激してもIL-12p70産生は上昇せず、代わりにIL-23産生が飛躍的に上昇することが確認された。PGE2存在下で分化させたDCはTLR2, TLR9の発現が上昇しているとの報告があったため、それぞれのリガンドPam3CSK4及びCpG-ODNによる刺激を行なったところ、どちらの刺激でもDC成熟化マーカー発現がさらに上昇した。一方、サイトカイン産生能をELISAにより測定したところ、IL-1β産生はTLR2リガンド刺激では上昇したのに対して、TLR9リガンド刺激では上昇は見られなかった。また、PGE2存在下で分化させたDCはPGE2の主要なレセプターであるEP2の発現が上昇していた。平成23年度の研究結果より、新規DCサブセットはPGE2存在下で分化誘導して得られるDCとほぼ同一のDCであり、EP2受容体を介してPGE2シグナルを増強している可能性が示唆された。これらの結果は、IL-23/Th17経路を強力に活性化しうる新規DCサブセットによる糸球体腎炎発症・進展へ大きく貢献するものと期待できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新規DCサブセットの機能解析は当初の予定に沿って実行でき、in vitroで分化誘導したDC表面抗原発現やサイトカイン産生の結果から、新規DCサブセットはPGE2存在下で分化するDCと非常に類似した機能・表現型を示すことを明らかにできた。今後はこれらの結果をin vivoへ応用する予定であるが、当初の予定であった糸球体腎炎モデルマウスの確立が予定通りに動かず、やや遅れてモデルを作製中である。

Strategy for Future Research Activity

まず第一に糸球体腎炎モデルマウスを作製する。現在、モデル作製用の抗原を大量に精製中である。また、確立されたモデルマウス糸球体において発現・産生が上昇しているDC成熟化に関わる因子などを探索(特にPGE2に注目する)し、in vitroでDCへ刺激を行ないその反応を解析する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

主に糸球体腎炎モデルマウス作製に必要な試薬や、モデルマウスから得られたDCの機能解析に必要な試薬購入と、本研究課題の成果発表に用いる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] スタチン(Atorvastatin)によるマクロファージを介した抗炎症機構の解析2011

    • Author(s)
      永坂真也、清水章、藤田恵美子、寺崎美佳、高橋美紀子、功刀しのぶ、寺崎泰弘,、益田幸成、福田悠
    • Organizer
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(横浜)
    • Year and Date
      2011年6月16日
  • [Presentation] スタチン処理マクロファージによる糸球体腎炎に対する抗炎症効果2011

    • Author(s)
      永坂真也、清水章、益田幸成、寺崎泰弘、寺崎美佳、高橋美紀子、功刀しのぶ、福田悠
    • Organizer
      第34回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(横浜)
    • Year and Date
      2011年12月14日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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