2012 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病患者におけるポリフェノールの安全性と有効性に関する検討
Project/Area Number |
23790984
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
篠原 もえ子 金沢大学, 大学病院, 助教 (20584832)
|
Keywords | アルツハイマー病 / ポリフェノール |
Research Abstract |
本研究ではアルツハイマー病(AD)治療効果が期待される、植物由来の天然ポリフェノールの安全性および忍容性を確認することを目的とし、AD患者を対象にポリフェノール経口摂取の安全性、忍容性、代謝動態および認知機能改善効果を評価するための臨床試験を実施した。 平成24年度は、平成23年度に作成した植物由来の天然ポリフェノールを抽出、精製した試験食品を用いて、①医師主導型院内臨床試験を実施すること、②データ安全性モニタリング委員会(DSMB)を設置すること、③臨床試験の評価(主要/副次評価項目)を計画していた。 ①医師主導型院内臨床試験:金沢大学神経内科もの忘れ外来に通院中の60歳以上AD患者に植物由来の天然ポリフェノールを投与した場合の、ポリフェノール経口摂取の安全性、忍容性、代謝動態および認知機能の改善効果について検討した。臨床試験のスクリーニング検査には、29名が参加し、スクリーニング検査で適格と判定された13名が試験食品の内服を開始した。②DSMBは、臨床試験データや安全性に関して3名の委員が随時モニタリングを実施した。③主要評価項目には、有害事象発現頻度、身体所見、神経学的所見、バイタルサイン、臨床検査および認知機能検査を含む安全性と試験食品の48週間経口摂取の完遂率が含まれる。平成24年度末において、臨床試験が終了していないため48週間経口摂取完遂率の評価は未実施であるが、これまでに試験食品開始後の身体所見、神経学的所見、バイタルサイン、臨床検査の顕著な異常はみとめておらず、ポリフェノール経口摂取の安全性は高いものと考えられた。
|