2011 Fiscal Year Research-status Report
第4の細胞死TRIADに注目した筋萎縮性側索硬化症治療法の開発
Project/Area Number |
23790992
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
森本 展年 岡山大学, 大学病院, 助教 (60598556)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
|
Keywords | ALS |
Research Abstract |
平成23年度はALSモデルマウスであるG93A変異SOD1トランスジェニックマウスを用い、発症前から発症後期までの各ステージでTRIADにおいて重要なp73、リン酸化p73、FL-YAP、YAPdeltaCについての免疫染色、Westerm-blotを行った。またYAP遺伝子発現状況をリアルタイムRT-PCRで定量的に検討した。具体的にはマウス脊髄から前半部分を分離採取し、TNE buffer [10 mM Tris-HCl (pH 7.8), 1% NP-40, glycerol, 0.15M NaCl, 1 mMEDTA, 10 μg/mL aprotinin, 1 mM PMSF, 1 mM Na3VO4, 1 mM NaF]を加え、氷冷しつつ超音波破砕後、12000×gで遠心分離し、上層液抽出しSDS-PAGEで泳動分離、Westen-blotに使用した。Western-blotでは抗p73、抗リン酸化p73抗体、抗FL-YAP、抗YAPdeltaC抗体によりβ-tubulinとの比を求め組織発現量を半定量した。RT-PCR TRIzol reagent (Invitrogen, CA)内でTg、WTの脊髄組織をホモジナイズし抽出したRNAでリアルタイムRT-PCRを行った。運動ニューロンのカウント 染色陽性運動ニューロンの比率を評価計算するためにL4腰髄の運動ニューロン残存数をカウントした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に記載した実験を完了し、次年度の研究計画に移行することができるため。また、同じ動物モデルを用いた追加の研究も行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在のペースで研究を進め、同時に学会発表などで成果を報告する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度はTRIADを調節し、非細胞死の方向に誘導するYAPdeltaCを実際のモデルマウスに投与した場合の効果を見るための髄腔内投与実験を計画している。ハンチントン病モデル動物にYAPdeltaCを過剰発現させ、細胞死を抑制することが分かっており、我々の実験系ではより臨床応用に近い、髄腔内投与での細胞死調節によるALS治療を検討したい。髄腔内投与においては我々がこれまで行ってきた、浸透圧ポンプを用いた薬剤の持続髄腔内投与の技術を応用する。
|
Research Products
(2 results)