2011 Fiscal Year Research-status Report
特発性造血障害におけるNKG2D免疫の臨床的意義の確立
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23791087
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
花岡 伸佳 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40433370)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 内科 / 免疫学 / NKG2D / 造血障害 / PNH |
Research Abstract |
骨髄不全症候群の致死的病態の一つである特発性造血障害における免疫分子病態は未だに解明されていない。我々はこれまで、ストレス誘導蛋白NKG2Dリガンド発現が特発性造血障害の発生に関与することを見出しており、本研究では、このNKG2Dリガンド発現が特発性造血障害の免疫病態を直接反映する指標となり得るか確認することを目的としている。平成23年度は解析方法の確立を中心に研究を進めた。患者白血球や骨髄細胞におけるNKG2Dリガンドの血球膜発現検出法であるフローサイトメトリー法を最適化した。この方法を用いて標準的な治療を受けている特発性造血障害患者サンプルの経時的な解析も開始した。今後、臨床病態(汎血球減少の進行や免疫抑制療法の効果)との関連性を検証することによりNKG2Dリガンド発現が免疫病態を直接反映する指標であることを確認したい。しかし、対象となる特発生造血障害患者の集積が遅れており、必要なサンプルが確保できなかった。そのため、遺伝子発現や遊離リガンド発現解析の検出法が確立できなかった。よって、本研究は概ね順調に進展していると判断する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
患者白血球や骨髄細胞におけるNKG2Dリガンドの血球膜発現検出法として最適なフローサイトメトリー法を確立した。この方法を用いて標準的な治療を受けている特発性造血障害患者サンプルの経時的な解析を開始した。今後、臨床病態(汎血球減少の進行や免疫抑制療法の効果)との関連性を検証することによりNKG2Dリガンド発現が免疫病態を直接反映する指標であることを確認できると考える。しかし、対象となる特発生造血障害患者の集積が遅れており、必要なサンプルが確保できてなかったため遺伝子発現や遊離リガンド発現解析の検出法が確立できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、特発生造血障害患者の追加症例の解析を継続し、NKG2D免疫の臨床的意義の確立を目指す。昨年度未確立の遺伝子発現や遊離リガンド発現解析の検出法確立も試みたい。NKG2Dリガンド発現消失を免疫抑制療法の中止の指標にする試みも予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
試薬、器具、培養液などの消耗物品、研究打合わせや国内外出張のための旅費、成果発表(論文投稿)に関連する諸経費などで直接経費1,200,000円を予定している。研究室の維持管理や事務経費などの間接経費は360,000円を使用する。
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Research Products
(1 results)