2012 Fiscal Year Annual Research Report
病的CD8陽性T細胞を標的とする新規抗原特異的免疫抑制療法の開発
Project/Area Number |
23791109
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
平田 真哉 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 助教 (60418829)
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Keywords | ES-DC / 自己免疫疾患 / マウス筋炎 |
Research Abstract |
まずは、筋組織に発現していて、マウス筋炎モデルの誘導抗原でもあるC蛋白質をES細胞由来の樹状細胞に遺伝子導入する発現ベクターを作製した。βアクチンプロモーターを用い、マウスC蛋白質遺伝子とピューロマイシンの薬剤耐性遺伝子をIRESでつないだ。この発現ベクターをまずは細胞株であるB16に電気穿孔法で遺伝子導入して、ピューロマイシンで選別を行った。また、高濃度のピューロマイシンでも負荷をかけて、高発現体の選別に成功した。発現の確認はRT-PCRで行い、正常の筋組織をコントロールとして十分な発現が確認された。市販の抗体がないためC蛋白質を免疫したマウスの血清を用いたウエスタンブロットを行う予定である。 また、TRAILやPD-L1などの免疫抑制性分子を遺伝子導入したマウスES細胞を準備した。これらの発現ベクターは上記と同様にIRESでつないだネオマイシン耐性遺伝子を持たせている。マウスC蛋白質の発現ベクターと異なる薬剤耐性遺伝子を用いることで、複数の遺伝子導入を可能とした。免疫抑制性分子を遺伝子導入したマウスES細胞がin vitroで樹状細胞に分化して、樹状細胞の機能をもちながら、さらに遺伝子導入した免疫抑制性分子を高発現できることをフローサイトメトリーで確認している。さらに免疫抑制性分子を強発現した樹状細胞は抗CD3e抗体で刺激したT細胞の増殖を抑制を認め、機能を確認した。 今後は免疫抑制性遺伝子を導入したマウスES細胞にC蛋白質の遺伝子を導入し、高発現体を選別のうえ、C蛋白質誘導性筋炎(CIM)で発症の予防、治療効果を評価の予定である。
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