2012 Fiscal Year Annual Research Report
抗シトルリン化ペプチド抗体陰性関節リウマチ患者における新規自己抗体の探索
Project/Area Number |
23791112
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
湯川 尚一郎 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90422972)
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Keywords | 自己抗体 / 臨床免疫学 / リウマチ学 / 関節リウマチ / 抗CCP抗体 / リウマトイド因子 / 無細胞系 |
Research Abstract |
まず、初年度に問題となった、抗シトルリン化ペプチド抗体(ACPA)陰性リウマトイド因子(RF)陰性関節リウマチ(RA)血清8検体を用い、AlphaScreen法によって絞り込まれた自己抗原候補蛋白において、Western blot (WB) でのpositive controlとして用いた市販のモノクローナル抗体と、実際の患者血清との反応性の乖離について、本手法(AlphaScreen法)の今後を左右しかねない重大な問題と考え再検討を行った。しかし、結果は前回と同様で、いくつかの蛋白では市販のモノクローナル抗体では反応が認められなかった。このことから、無細胞系により作成された蛋白の中には、実際にヒトに存在する蛋白とは異なった組成、あるいは構造となってしまうものがある可能性が考えられたため、モノクローナル抗体によって反応が確認できた蛋白のみを有意なものとし、それらについてELISAで抗体価の測定を行っていくこととした。 WBで反応が確認できた蛋白について、ELISAは大腸菌に発現させた市販のリコンビナント蛋白をELISAプレートに固相化し、100倍希釈血清を用いてアッセイを行った。しかし、これもスクリーニングに用いた血清で反応がみられないことがあり、各蛋白で陰性となる血清はまちまちであった。そのため、今度は市販のリコンビナント蛋白と、無細胞系で作成させた蛋白とでは、やはり組成が異なってしまった可能性、あるいは、ELISAであるため抗体が立体構造を認識していた可能性、が考えられた。 以上の結果から、無細胞系により作成された蛋白を用いたAlphaScreen法による自己抗体の探索に際しては、スクリーニング効率は良いものの、候補蛋白につきWBおよびELISAでの確認作業がかなり必要であり、今後もひとつずつ行っていく予定である。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Three Groups in the 28 Joints for Rheumatoid Arthritis Synovitis - Analysis Using More than 17,000 Assessments in the KURAMA Database2013
Author(s)
Terao C, Hashimoto M, Yamamoto K, Murakami K, Ohmura K, Nakashima R, Yamakawa N, Yoshifuji H, Yukawa N, Kawabata D, Usui T, Yoshitomi H, Furu M, Yamada R, Matsuda F, Ito H, Fujii T, Mimori T
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Journal Title
PLoS One
Volume: 8
Pages: e59341
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Follistatin-related protein/follistatin-like 1 evokes an innate immune response via CD14 and toll-like receptor 42012
Author(s)
Murakami K, Tanaka M, Usui T, Kawabata D, Shiomi A, Iguchi-Hashimoto M, Shimizu M, Yukawa N, Yoshifuji H, Nojima T, Ohmura K, Fujii T, Umehara H, Mimori T
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Journal Title
FEBS Lett
Volume: 586
Pages: 319-324
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 関節リウマチにおける抗MBP抗体のエピトープとその意義2012
Author(s)
大村 浩一郎, 山本 奈つき, 寺尾 知可史, 中嶋 蘭, 井村 嘉孝, 吉藤 元, 湯川 尚一郎, 橋本 求, 藤井 隆夫, 松田 文彦, 三森 経世
Organizer
日本臨床免疫学会
Place of Presentation
東京都新宿区
Year and Date
20120927-20120929
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[Presentation] ホリスタチン関連タンパク質はCD14とToll様受容体4を介して自然免疫反応を惹起する2012
Author(s)
村上 孝作, 田中 真生, 臼井 崇, 川端 大介, 塩見 葵, 井口 美季子, 清水 正和, 吉藤 元, 湯川 尚一郎, 大村 浩一郎, 藤井 隆夫, 梅原 久範, 三森 経世
Organizer
日本臨床免疫学会
Place of Presentation
東京都新宿区
Year and Date
20120927-20120929
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[Presentation] NPSLE患者髄液中における抗U1RNP抗体と液性因子との相関2012
Author(s)
横山 倫子, 藤井 隆夫, 山川 範之, 中嶋 蘭, 村上 孝作, 湯川 尚一郎, 橋本 求, 吉藤 元, 川端 大介, 大村 浩一郎, 三森 経世
Organizer
日本リウマチ学会総会・学術集会・国際リウマチシンポジウム
Place of Presentation
東京都品川区
Year and Date
20120426-20120428
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