2013 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成不全症の診断、重症度判別における尿中骨代謝マーカーの有用性の確立
Project/Area Number |
23791177
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長谷川 高誠 岡山大学, 大学病院, 助教 (90467738)
|
Keywords | 骨形成不全症 / I型コラーゲン / ピリジノリン架橋 / I型コラーゲン架橋N-テロペプチド |
Research Abstract |
健常乳児、OI患児における尿中NTX値の解析および、I型コラーゲン遺伝子の解析、さらにこれまでの解析のまとめを行った。健常乳児120名(平均月齢5.0ヶ月)、OI患児30名(平均月齢5.2ヶ月、I型15名、II型3名、III型6名、IV型6名;遺伝子診断済は15名)について随時尿を対象から採取した。OI患児では初回のパミドロネート投与前に採尿し、健常児では夏から秋にかけて健診時に採尿を行い、NTXの値は尿中クレアチニン値で補正した(単位: nmol BCE/mmol・Cr)。全OI患者と健常児との比較では健常児:2622±1202,OI:1363±530、p<0.0001と有意にOI患児において低値であった。またI型OIと年齢を合わせた健常児との比較でも健常児:2218±948, I型OI 1504±553と有意に低値であったが、健常児とのオーバーラップを認めた。さらに生後1ヶ月時において検討したところ健常児(n=45) 3781±1027,最重症で気管内挿管など集中管理をされているII型OI患児を除いたOI患児(n=8:type I n=3, type III n=4, type IV:n=1) 1622.46±235とオーバーラップ無く、有意にOI患児において低値で有り、身長や体重などの体格は健常乳児やOI患児のNTX値の違いに影響は無かった。 これらの事から乳児期においてもOI患児ではピリジノリン架橋形成は健常児に比べて低値を取るが、生後1ヶ月においては健常児とOI患児におけるオーバーラップが無く、生後1ヶ月時のNTX値はOI患児の診断マーカーとなりうると考えられた。
|