2012 Fiscal Year Annual Research Report
自然免疫系、粘膜免疫系遺伝子を中心とした食物アレルギー関連遺伝子の探索
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23791204
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
広田 朝光 独立行政法人理化学研究所, 呼吸器疾患研究チーム, 研究員 (50435674)
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Keywords | 食物アレルギー / 遺伝子多型 / 疾患関連遺伝子 |
Research Abstract |
現在、わが国の食物アレルギーの乳幼児における有病率は約10%に達すると報告され、一部の症例ではその後、アトピー性皮膚炎、気管支喘息やアレルギー性鼻炎への進展をきたし、アレルギーマーチと言われる病態を形成する。また、重篤な症状を呈することの多い食物誘発アナフィラキシーも年々増加傾向にある。食物アレルギーおよび食物アナフィラキシーの発症や重症化の要因を探り、その予防や治療への対策を講ずることは急務である。以下に最終年度の研究実績の概要を列記する。 1. 検体収集の継続: 遺伝学的な解析の信頼性をより高めるため、食物アレルギー患者約100検体の追加収集、またこれらのDNAの抽出を行った。 2. 候補遺伝子アプローチによる関連解析: 前年度までと同様の自然免疫系、粘膜免疫系遺伝子群に加え、食物アレルギー以外のアレルギー疾患におけるGWASによる候補領域について、関連解析を行った。その結果、IL13遺伝子上のSNPにおいて、食物アレルギーの発症と有意な関連が認められた(p value<0.01)。更に種々の臨床情報を用いて、サブグループ解析を行ったところ、サブグループ化によるサンプル数の減少にも関わらず、気管支喘息合併、アトピー性皮膚炎合併のそれぞれのグループでより強い関連を示した。 3. IL13遺伝子領域の連鎖不平衡地図の作成: IL13遺伝子領域の遺伝子多型情報を日本 人12検体を用いたリシークエンスの結果と公共データベースである1000 Genomesの情報を用いて作成した。この結果、前述の食物アレルギーと関連を認めたマーカーSNPと強い連鎖不平衡にあり、食物アレルギーの病態機構に機能的に関与している可能性の強い候補SNPが絞り込まれた。
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Research Products
(2 results)