2012 Fiscal Year Research-status Report
膠原病の難治性皮疹に対するヒドロキシクロロキンの作用機序の解明
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23791288
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
池田 高治 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20422933)
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Keywords | ヒドロキシクロロキン / ループスエリテマトーデス / 強皮症 / MRL/lprマウス / Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウス |
Research Abstract |
●昨年、所属科に通院中の全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚エリテマトーデス(CLE)症例へのヒドロキシクロロキン(HCQ)の有効性をみるpilot studyを施行し、その研究成果は、Journal od Dermatologyに投稿、掲載済である。同様の臨床研究を行った本邦4施設の結果をまとめた報告を、他施設と共同で論文化した。 ●MRL/lpr マウスの円板状皮疹のHCQ投与での改善効果もしくは出現抑制効果の有無についての研究を施行、終了したため、結果を学会報告予定である。 ●強皮症などの硬化皮膚へのHCQの改善効果の有無についての研究のため、Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウスにHCQを投与し、硬化皮膚が改善するかの研究を予定している。 前段階として、Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウスの硬化皮膚の線維化維持にかかわるTGFβ/Smad pathwayやapoptosisの変動を、紫外線照射の面から検討し終了しつつあるため、学会報告予定である。その後、本モデルマウスに検討した至適容量でのHCQ投与を行い、皮膚硬化の変動や線維化維持の機構の変動を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウスの線維化維持の機構の検討に時間がかかっており、HCQを実際にモデルマウスに投与するに至っていない。またこれまでHCQの動物実験の報告がほぼなく、至適容量の検討が必要で、これにも時間がかかったため、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
課題進行遅滞の原因であった、動物実験でのHCQの至適容量の検討は終了し、Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウスの線維化維持の機構の検討が終了まもなくであるため、実際にHCQを同モデルマウスに投与開始を近日中に行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
pilot studyに参加した症例に対するHCQの購入のため、研究費の充当を継続する。 MRL/lprマウスの購入、Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウスの作成のためのマウスの購入、Bleomycinの購入、HCQ投与後採取した病変皮膚の処理、病変皮膚内でのサイトカイン、apoptosisの変動をみるための試薬・物品の購入に研究費の充当を継続する。 上記の成果の学会発表、論文作成投稿などにも、研究費を充当する。
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