2013 Fiscal Year Annual Research Report
膠原病の難治性皮疹に対するヒドロキシクロロキンの作用機序の解明
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23791288
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
池田 高治 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20422933)
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Keywords | ヒドロキシクロロキン / ル-プスエリテマトーデス / 強皮症 / MRL/lprマウス / Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウス |
Research Abstract |
①本邦未承認薬であるヒドロキシクロロキン(HCQ)の本邦での臨床効果は不明であった。海外で保険適応されている全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚エリテマトーデス(CLE)症例への有効性をみる本邦でのpilot studyを施行し、結果がJournal of Dermatologyに掲載された。同様の臨床研究を行った本邦4施設の結果のまとめを他施設と共同で論文化、Modern Rheumatologyに掲載された。 ②HCQの動物実験の報告はこれまでほぼなかった。マウスへのHCQの至適投与量の確定のために、LEモデルマウス・MRL/lpr マウスのLE様皮疹のHCQ投与による改善効果もしくは出現抑制効果についての研究を施行した。結果をInternational Investigative Dermatologyで学会発表した。 ③強皮症などの硬化皮膚へのHCQの改善効果の有無についての研究はこれまでなかった。Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウスにHCQを投与し、硬化皮膚が改善するかの研究を立案した。前段階として、Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウスの硬化皮膚の線維化維持にかかわるTGFβ/Smad pathwayやapoptosisの変動を、紫外線照射の面からの研究として施行した。結果をInternational Conference on Cutaneous Lupus Erythematosusで学会発表した。 ④③に引き続き、本モデルマウスに検討した至適容量でのHCQ投与を行い、皮膚硬化の変動や線維化維持の機構の変動を検討中であるが、現在結果を得るに至っていない。 研究の継続のため、HCQ購入、MRL/lprマウスの購入、Bleomycin誘導皮膚硬化モデルマウスの作成のためのマウスの購入、Bleomycinの購入、HCQ投与後採取した病変皮膚の処理、病変皮膚内でのサイトカイン、apoptosisの変動をみるための試薬・物品の購入に研究費の充当を継続した。
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