2012 Fiscal Year Annual Research Report
非メラノサイト病変を含むメラノーマ自動診断支援システムの開発
Project/Area Number |
23791295
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
彌冨 仁 法政大学, 理工学部, 准教授 (10386336)
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Keywords | 自動診断支援 / ダーモスコピー / メラノーマ / 画像解析 |
Research Abstract |
我々は、これまで皮膚科専門医でも識別が難しいメラノーマと、一般にほくろと呼ばれる色素細胞母斑(ともにメラノサイト病変 melanocytic skin lesions: MSL)を識別できる自動診断支援システムを開発し、改良を重ねてきた。システムは、ネットの利便性を活かし世界各国から利用されている。今後システムの利用者を皮膚科専門医以外の医師に拡大する場合、これまで研究対象になってこなかったMSL以外の一般の皮膚腫瘍(非メラノサイト病変: non melanocytic skin lesions: noMSL)もメラノーマと正しく識別できる能力を持たせることが必要である。 前年度の成果により、メラノーマの自動識別のために極めて重要な前処理であるダーモスコピー画像内での腫瘍領域の高精度の特定が可能となった。今年度は、この手法を用いたnoMSLも含む多様な皮膚腫瘍群から、メラノーマを極めて高精度に識別できる手法を開発した。開発した手法は、診断が確定した合計658症例(メラノーマ42例、良性のメラノサイト病変506例、非メラノサイト病変110例)の解析を元に行われ、構築できた識別器は、感度97.6%, 特異度92.2%(いずれも交差検査法による評価)を実現し英文論文誌にて成果を発表した。 熟練皮膚科医によるメラノーマと、母斑(MSLの良性腫瘍)の識別精度は80%程度と報告されており、これを補うためMSLのみが自動診断支援の研究対象となってきた。noMSLとメラノーマの識別は、熟練皮膚科医には比較的容易であるが、皮膚科医以外の医師にとっては困難な課題である。本研究により、noMSLを含む多様な皮膚腫瘍に対しても自動識別技術が出来たことは、メラノーマの早期発見、診断支援に大きな貢献になると考えられる。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] 3D Architecture of Ductal Carcinoma in Situ From Image Reconstructions2012
Author(s)
Kerri-Ann Norton, Semeera Namazi, Mariko Fujibayashi, Shridar Ganesan, Nicola Barnard, Gyan Bhanot, Troy Shinbrot, Hitoshi Iyatomi, and Koichi Ogawa
Organizer
Proc. IEEE Biomedical Engineering and Science (IECBES 2012), pp.631-635
Place of Presentation
Langkawi, Malaysia
Year and Date
20121217-20121219
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