2013 Fiscal Year Annual Research Report
サルコイドーシスにおけるB細胞およびBAFFの異常と単球の関与
Project/Area Number |
23791296
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
植田 郁子 関西医科大学, 医学部, 助教 (80452100)
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Keywords | サルコイドーシス / BAFF / 自己抗体 / 単球 |
Research Abstract |
【サルコイドーシス患者における自己抗体の頻度】これまでにBAFFの過剰発現により、B細胞の自己寛容が破綻し、自己抗体が産生されることが示唆されている。サルコイドーシス患者血清を用いてHEp-2細胞を基質とした間接蛍光抗体法により、血中の自己抗体の陽性の頻度を測定したところ、患者26人中17人(65%)で陽性となった。しかし自己抗体の出現と血中BAFF濃度には相関がなかった。 【サイトカインによる単球からのBAFFの産生の有無についての検討】BAFFはリンパ球や単球、その他上皮系細胞などから産生され、IFN-gammaやIL-10などのサイトカインの刺激により促進されることが知られている。サルコイドーシスにおいて単球が活性化していることから、特に単球によるBAFFの産生を検討した。末梢血中の単球を単離し、単離した単球をIFN-gammaやIL-10、IL-4などのサイトカインで刺激し、蛍光標識したCD14およびBAFFを認識する抗体を用いて染色しフローサイトメトリーで検討したところ、IFN-gammaによる刺激でBAFFの発現が上昇し、さらにELISAにより培養上清中のBAFFの濃度を測定したところ、BAFF濃度が上昇していた。 【サルコイドーシス患者皮膚組織におけるBAFFの発現の有無】サルコイドーシス患者では血中BAFF濃度が上昇していることから、サルコイドーシスの皮膚組織におけるBAFFの発現を免疫染色にて確認した。サルコイドーシスでみられる肉芽腫を構成するCD68陽性類上皮細胞においてBAFFの発現が確認された。浸潤するリンパ球においても、その少数にBAFFの発現がみられた。
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Research Products
(1 results)