2012 Fiscal Year Annual Research Report
薬剤性高プロラクチン血症の新規治療法に関する臨床研究
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23791318
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
石飛 信 福井大学, 医学部, 助教 (50464053)
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Keywords | 高プロラクチン血症 / 統合失調症 |
Research Abstract |
抗精神病薬による薬剤性高プロラクチン(以下PRL)血症は性機能障害を始めとする多彩な副作用をもたらし、統合失調症患者の内服アドヒアランス低下による再発を招く主要因であるため、その対策は非常に重要である。しかし、従来のドパミンD2受容体のみを標的としたドパミンD2受容体アゴニストの投与には、精神症状増悪を含む問題点が多い。一方、ドパミンD3受容体選択的アゴニスト(pramipexole)は、精神症状を惹起しにくい特性に加え、PRL上昇抑制作用をも併せ持つパーキンソン病治療薬であり、精神症状の増悪を来さない高PRL血症治療薬として期待される。本研究では、統合失調症患者を対象に、pramipexoleの追加投与による高PRL血症改善効果ならびに安全性を臨床研究を通して明らかにする。この試みは、高PRL血症の新たな治療選択肢の確立に貢献し、特に長期間の抗精神病薬服用を余儀なくされる統合失調症患者のQOL向上に寄与する研究と考えられる。 本年度は、昨年度に引き続き、不足していた対象患者の抽出をさらに続け、抽出された約50名に対し、詳細な血液検査と薬剤性高プロラクチンに基づく副作用の聴取を行っている。現在、pramipexoleの追加投与に向けた準備を進めている。
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