2011 Fiscal Year Research-status Report
電気けいれん療法における発作後せん妄状態の脳波・局所脳血流解析
Project/Area Number |
23791319
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
安田 和幸 山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (90456442)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 精神神経医学 / 電気けいれん療法 / うつ病 / 脳波 |
Research Abstract |
申請時の研究計画に従い、BISモニタVeiw A-300、BISモニタ専用電極など研究実施に必要な機器のほか、解析用コンピュータソフト、電子記憶媒体、関連書類などを購入し、研究環境の整備を行った。ECTの治療体制、実施方法などについて、関係職員と相談、検討を重ねて、研究実施により実際の治療に支障が出ないように配慮した。平成23年度内に、研究対象となる可能性があるDSM-IV-TRで大うつ病エピソードの診断基準を満たす入院患者15人から研究の同意を得て、ECTを行う際にBISモニタ専用電極を装着し、ECT開始時から終了後1時間まで可能な限りの時間内で脳波を測定した。ECTは日本精神神経学会におけるECT推奨事項に準じた適応基準と手技で、硫酸アトロピン0.2-0.5 mg、サイアミラールナトリウム2.0-3.0 mg/kg、サクシニルコリン0.5-1.0 mg/kgなどを使用し、標準的なパルス波ECT治療器であるThymatron SYSTEM IVで治療を行った。電極配置は両側性で、初回ECT時に滴定法により発作不発が現れた症例も解析対象とした。合計脳波測定回数はのべ90回であった。ECT後に少なからずせん妄が見られ、薬剤による鎮静などの対処を要した患者は15人中2人だった。測定した脳波データのうち、解析に利用可能と考えられるものを患者ごとにまとめて整理した。データの詳細な解析はまだ行っていない。研究計画の妥当性や解析方法について考察を深めるため、日本総合病院精神医学会総会(平成23年11月24-26日、福岡)に参加し、当該分野における先進研究者と情報交換を持つ機会を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究環境の整備については、脳波測定に関するBIS関連機器などは概ね順調に購入、使用を進められているが、脳血流測定に関するNIRS(近赤外線分光法)やSPECT(単一光子放射断層撮影)の利用については実施する見通しがついていない。このため平成23年度は脳波測定に関するデータ収集のみを行っており、目標数以上の患者から解析用データを収集することは出来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
脳波解析について、平成23年度と同様に患者からの同意取得、ECT時の脳波データ収集を行う。脳血流解析について、研究実施が可能になるように関係部署との相談を進め、可能ならば環境整備の上で血流データ収集を行うようにする。先進研究者と議論する機会が得られれば、解析方法の検討、考察について、より深めるようにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
脳波解析に必要なBISモニタ専用電極を適宜購入する。脳血流解析が可能ならば、SPECT検査用薬剤を購入する。研究の実施に必要な事務用品を適宜購入する。研究成果の発表や、解析方法の検討に必要であれば、学術集会への参加を行う。次年度使用額26,383円は事務用品の購入分に充てる。
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