2011 Fiscal Year Research-status Report
経頭蓋磁気刺激法の気分障害に対する治療プロトコールの最適化と神経可塑性変化の検討
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23791345
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
中村 元昭 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (50464532)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | rTMS |
Research Abstract |
当該年度は、精度の高いシャム刺激を用いた反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)のランダム化比較試験(RCT)を実施するために、研究機材(空冷式シャムコイルとそれに対応した空冷式8の字コイル、空冷式ダブルコーンコイルなど)を特注し、技術的側面について検討を重ねた。シータバースト刺激については外部制御装置を当該研究費にて購入した。TMSコイルの固定方法についても検討を重ね新たなコイルスタンドを導入した。完成したシャム刺激のシステムは、TMSコイルの音と振動のみならず頭皮下の筋収縮も擬似的な磁気パルスに同期して誘発できる点において大変画期的であり、治験の精度を高めることに成功した。RCTの治験プロトコールに関しては、実現可能性やエビデンス重視の観点から、より探索的であった当初のプロトコールについて対象を単極性うつ病のみに限定しアーム数を減少させることにより検証的な治験デザインに組み直しを行った。プロトコール修正の過程において、倫理審査委員会における審議を計3回施行したうえで、最終的に承認を得た。被検者リクルートシステムについては、神奈川県立精神医療センターの地域医療相談室との連携の中でシステムを構築した。約500名の被検者が第一次スクリーニングを通過し、順次第2次から第3次スクリーニングまで実施しつつ、組み入れを開始した(当該年度の組み入れ数は8名)。またUMINーCTRに臨床試験情報を公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、初年度(当該年度)において、40名の被検者を組み入れる予定であったが、8名の組み入れにとどまっているため。これは研究の技術的側面の構築と治験プロトコールの見直しと被検者リクルート体制の構築に予想以上の時間を要したためであると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究体制はすべて整い、RCTが開始しているので被検者リクルートとスクリーニングを推進しつつ、できるだけ多くの被検者にrTMSを実施してデータを蓄積することに集中する。年度の後半ではデータの解析を開始する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1)MRI検査費用2)解析用PC購入費用3)学会出張費用(北米神経科学会など)など
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[Presentation] Navigation-guided repetitive transcranial magnetic stimulation (rTMS) applied to major depression and rTMS-induced structural brain alterations.2011
Author(s)
Nakamura M, Noda Y, Saeki T, Kawamoto E, Nagafusa Y, Inoue M, Yamamoto Y, Iwama H, Iwanari H, and Hirayasu Y.
Organizer
10th World Congress of Biological Psychiatry (WFSBP)
Place of Presentation
Prague, Czech Republic
Year and Date
June 2, 2011
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