2013 Fiscal Year Annual Research Report
CT肺がん検診における乳腺の被曝低減を目的とした体表遮蔽撮影法の確立
Project/Area Number |
23791384
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
小山内 暢 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (40514138)
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Keywords | CT検査 / 被ばく低減 / 遮蔽撮影 / CT肺がん検診 / 医療被ばく |
Research Abstract |
平成25年度(最終年度)は、まず、線量計素子を選定・購入し、その素子が挿入可能である乳房ファントムを完成させた。乳房ファントムは、昨年度までに購入したパラフィンを用いて作製し、CT撮影時に組み合わせる人体胸部ファントムに密着する形状となるように試行錯誤を繰り返して完成させた。その後、ファントム(胸部ファントムと乳房ファントムを組み合わせたもの)上に、これまでに選定した金属板等の各種遮蔽材を配置してCT撮影を行い、被ばく線量を測定した。さらに、画質を評価するために、別途作製した乳房ファントムを使用して線量計を挿入しない状態でのCT撮影も行った。なお、胸部ファントムの肺野相当部分にすりガラス様陰影(GGO)模擬材料を配置して画質評価用の撮影を行った。画質評価は客観的評価として、CT値やSDを計測しGGOと肺野のコントラスト比を算出した。また、視覚評価として、GGOと肺野のコントラストを評価した。なお、CT撮影にあたって、これまでに選定・購入した複数種類の金属板に加えて、米国にて市販されている遮蔽材であるビスマスシートも比較のために購入し、遮蔽材として追加した。さらに、先行研究を参考にし、遮蔽材からの2次X線の低減を目的としてアルミニウム板を各遮蔽材のファントム側へ付加することによる効果・影響も検討した。また、遮蔽材を使用せず、管電流を低下させた場合のデータも取得した。さらに、基礎データを得るために一般撮影装置を用いた照射実験も施行した。以上の検討により、各遮蔽材の被ばく低減率と画質の関係等を検討して、体表遮蔽撮影法として実施可能性の高い遮蔽材を選定した。
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