2013 Fiscal Year Research-status Report
3テスラMRIを用いた、日本人のハイリスク頚動脈プラーク性状の解明
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23791385
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大田 英揮 東北大学, 大学病院, 助教 (40586905)
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Keywords | 国際情報交換 / plaque imaging / MRI / 動脈硬化 / 脳卒中 / 放射線診断 |
Research Abstract |
本研究の目的は,日本人の頚部頚動脈動脈硬化性病変の特徴を,3テスラMRIを用いて明らかにすることである. 1.日本人と米国人 (Caucasian)の頸動脈プラークを比較し、プラークの特徴に人種間の差があるか検討すること, 2. 日本人の症候性プラークと無症候性プラークを比較し,症候性プラークの特徴を明らかにすること, 3. 日本人の頚動脈狭窄病変症例のプラークを撮像後,追跡調査を行い,将来イベントを生じる頚動脈プラークの特徴は明らかにすることにより,主目的を検討していく. 今年度は研究期間 (4年間)の3年目であった.今年度も、昨年度から引き続き対象患者(50%以上の頚動脈狭窄を有する無症候性、症候性患者)のMRI撮像を行った.得られた画像は,専用の解析ソフト (Plaque View, VPD社)を用いて,血管壁、血管内腔の定量的評価(面積,体積),プラーク構成要素の定性的評価(存在診断),定量的評価(面積,体積の絶対量,血管全体に対する相対量)を行った.具体的なプラーク構成要素は,lipid-rich/necrotic core, プラーク内出血,石灰化,loose matrix,線維性成分であり、これらを評価した.また、lipid-rich/necrotic coreが存在する場合、線維性被膜の定性的評価も行った. 日本人と米国人の頸動脈プラークの比較について、第21回国際磁気共鳴医学会 (2013/4/20-26,ソルトレークシティー)にて発表した。日本人男性22例、米国人男性32例の冠動脈疾患を有する群において、無症候性頚動脈狭窄病変を比較した。日本人では有意にハイリスクプラークを有する頻度が高かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の対象となる患者数の蓄積が遅れている。研究協力を行っている施設からの患者紹介が増加しないため。Clinical Research Coordinatorと契約を結び、患者紹介が円滑に進む体制にしたが、患者数の減少があったと報告された。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、Clinical Research Coordinatorとの契約を継続し、対象患者の蓄積を継続していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入予定であったソフトウェアを次年度に繰り越す事とした。 謝金の支払い件数が、見込みより少なかった。 最終年度において、今まで蓄積してきたデータをまとめた解析を行う。そのために必要となるソフトウェアを購入する予定である。 学会発表、論文執筆における英文校正などに使用する予定である。 継続して、Clinical Research Coordinatorとの契約料、及び被験者に対する謝金支払いにも使用する予定である。
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