2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23791391
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
磯辺 智範 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70383643)
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Keywords | 骨格筋 / 核磁気共鳴画像(MRI) / 拡散テンソル画像(DTI) / 磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS) / 骨格筋細胞内脂肪(IMCL) / 骨格筋細胞外脂肪(EMCL) / 運動効果 / 生活習慣病 |
Research Abstract |
生活習慣病の罹患者数が増加傾向にある本邦において、食事療法に加えて運動療法が注目されている。運動療法を効果的に実施するためには、個人の体力、運動能力、さらには疾患によって運動内容を適切に選択する必要があり、運動効果を客観的に評価する手法を確立しなければならない。本申請者は、骨格筋の磁気共鳴スペクトロスコピー(magnetic resonance spectroscopy:MRS)と拡散テンソル画像(diffusion tensor imaging: DTI)により、骨格筋に対する運動効果を組織レベルで多角的に評価する手法を確立し、適切な運動内容の選択や運動療法処方に応用することを目的に3年計画で研究を進めた。 初年度(平成23年度)は、骨格筋のMRSおよびDTIにおける安定的かつ正確なデータ取得を目指して撮像パラメータを最適化した。対象とした骨格筋は、上腕・前腕・大腿・下腿である。平成24年度および平成25年度は、前年度に最適化した撮像パラメータを使用し、実際に運動効果判定に応用する研究を実施した。平成24年度は職種や体格などを考慮してグループ分けした健常ボランティアを、平成25年度は肥満者を対象とし、下肢の骨格筋トレーニングを一定期間継続して行わせ、MRS およびDTI を用いて追跡調査した。MRS では細胞内脂肪(IMCL)および細胞外脂肪(EMCL)、DTIでは拡散固有値を計測した。運動内容とMRS およびDTIから得られたIMCL・EMCL・拡散固有値を比較し、運動-効果-測定値の関連性を明らかにした。 本研究では、運動及び運動療法の新たな評価法を確立することに成功した。本手法は、国民的関心事である健康維持や生活習慣病の治療評価に応用できるため、その社会的意義は大きい。
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Research Products
(10 results)