2011 Fiscal Year Research-status Report
新しいMR Elastographyパルスシーケンスの開発研究
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23791399
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
畑 純一 東京大学, 医学部附属病院, 診療放射線技師 (00568868)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | MRI / Pulse Sequence / Elastography / Skeletal Muscle / 硬度 / 運動機能 |
Research Abstract |
本年の計画は新しいMREパルスシーケンスの設計と開発である.従来用いられているパルスシーケンスでは多くの欠点・問題点が存在する.これらをより把握するため,当初予定していなかった従来のパルスシーケンスの欠点をまず追及調査した.これにより,臨床用MRI装置での問題点・欠点の把握を達成した.その問題点には,磁化率の影響が大きい,TEの著しい延長によるMR信号減衰,低周波加振による分解能の低下が存在する.MREにおいて,現時点で有効とされている臓器には肝臓・骨格筋等が挙げられる.これらの臓器のT2値は非常に短くshort-TEとする必要がある.また,健常ボランティアに対し下腿部骨格筋のMREを施行し運動機能の評価を試みた.その結果,定性的ではあるが,骨格筋機能評価の可能性が示唆された(JSMRM, 2011).これらの新しい評価をより定量的なものにするためにも新しいMREパルスシーケンスの設計・開発が必要だと考えられる. 次に新しいMREパルスシーケンスの開発を行うための環境構築を試みた.環境構築には装置とのネットワーク環境構築,ソフトウェアのインストール等の作業が必要となる.本ソフトウェアはLinux下のみでの動作となる.このため,Linux操作における勉強をまず実践した.その知識を元にパルスシーケンス開発に必要な環境の構築を行った. 当初の予定とは異なったが今後新しいMREパルスシーケンスの開発にあたり順当な実績であるといえる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の研究計画として,パルスシーケンスプログラミングによる新しいMREパルスシーケンスの設計と開発を行い,臨床機への実装を行う.また,MRE撮像システム環境の構築を行う.また,MRE撮像システムの環境構築には振動システムと制御システムを作成が必須となるため,振動システムは音圧利用し対象に振動を加える装置の作成を行う.制御システムはMRI装置のパルスシーケンスと振動システムとを同期させるソフトウェアの作成を行う計画であった. 本年度ではパルスシーケンス環境の構築まで達成した.また,当社は予定していなかった,従来パルスシーケンスでの追加研究を行い.加え来年度予定していた健常ボランティアによる特性評価も試みた.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は前年度に達成できなかったMREシステムの構築,新しいパルスシーケンスの設計・実装を試みる. MRE撮像システムの環境構築には振動システムと制御システムを作成が必須となる.振動システムは音圧利用し対象に振動を加える装置の作成を行う.制御システムはMRI装置のパルスシーケンスと振動システムとを同期させるソフトウェアの作成を行う. また,新しいパルスシーケンスの設計としてはStimulated EchoやSpin EchoをベースとしMREパルスシーケンスの改良・調整,MREパルスシーケンスの特性評価を行う方策である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費の使用計画としてはMREシステム構築にあたる材料,工具,コンピュータを使用する.また前年度の成果を発表・論文とするための費用を計画している.
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Research Products
(6 results)