2012 Fiscal Year Annual Research Report
肺腺癌の集学的診断法確立のための3次元画像解析法とそのソフトウェアの開発
Project/Area Number |
23791417
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梁川 雅弘 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00546872)
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Keywords | 肺腺癌 / 病理学的国際新分類 / 病理学的浸潤部 / 病理学的非浸潤部 / すりガラス成分 / 3次元画像解析 |
Research Abstract |
本研究は、国際新病理分類が提唱されるにあたり、肺腺癌の3次元的な画像評価を行うためのソフトウェアを開発することを第一の目的とし、その結果と予後因子との相関性を統計解析ソフトを用いて検討することである。 平成23年度に、抽出されたCT画像データに対して、開発ソフトウェアを用いた腫瘍検出の完全自動化、血管成分の抽出は可能になったが、最終年度(平成24年度)では胸壁直下型の肺腺癌に対しても、胸壁から抽出する為に、その方法(凸法)および、そのプログラミングをソフトウェアに追加した。縦隔と隣接した充実結節においては、上記の方法にて適切に抽出できない症例があったため、今後の検討課題の一つとなった(この点に関しては、今回検討した145例では解析上は問題がなかった)。 一方、病理学的な血管浸潤、リンパ管浸潤、胸膜浸潤に関して、平成23年度に検討したHE染色のみならず、最終年度では、免疫染色法(血管マーカーとしてCD31、リンパ管マーカーとしてD2-40を使用)を加えて、その詳細な評価を当院病理医の協力を得て行った。しかしながら、国際新分類に則った分類化に関しては、病理診断がその途上であり、今後進めて行く予定である。尚、上記の病理学的浸潤の評価に、5年生存率、5年無病生存率のデータを加えたものを予後因子とし、開発ソフトウェアから得られた3次元解析の結果の中に予後予測因子がないかどうかをロジスティック回帰分析を用いて、また、生存時間分析に関してcox比例ハザードモデルを用いて、各々、単変量解析および多変量解析にて検討した。現在、上記のデータをまとめて、論文執筆中である。
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