2013 Fiscal Year Annual Research Report
高磁場MRIを用いた微小再発真珠腫の検出法および術前診断支援システムの開発
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23791432
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山下 孝二 九州大学, 大学病院, 助教 (80546565)
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Keywords | 真珠腫性中耳炎 / 拡散強調像 |
Research Abstract |
・研究開始当初の背景 真珠腫性中耳炎の診断においてMRI拡散強調像での高信号は性状診断に有用であり、日常診療にも利用されているが、空間分解能においてCTに劣ることや周囲の空気・骨によるアーチファクトが存在するため、偽陰性所見を呈する事がある。一方、CTは空間分解能が良好であり、病変の検出(存在診断)は良好であるが、吸収値は非特異的であり、性状診断には劣る。以上より、MRIでの信号異常をCTの位置情報に重ねあわせることが出来れば、真珠腫の再発および術前診断に有用となるのみならず、進展範囲を詳細に把握することにより、再発率の低下につながるものと期待される。 ・高精度レジストレーション(位置あわせ)手法の開発 PET-CTは悪性腫瘍の早期発見のために臨床にて汎用されているフュージョン画像である。近年PET-MRIも登場しており、フュージョン画像の必要性はさらに増している。すでに1.5TMRIにてMultishot EPIを用いた方法にて術前真珠腫性中耳炎の診断能向上を報告したが、高磁場MRIにおいて、スライス厚を薄くした3次元の拡散強調像法を用いて、真珠腫の術前診断における有用性をEuropean journal of radiology誌に発表した。また、この拡散強調像とCTを用いたフュージョン画像の有用性を北米放射線学会にて発表した。
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