2013 Fiscal Year Annual Research Report
IFN‐αと放射線治療効果増強に向けたBID分子標的療法の検討
Project/Area Number |
23791456
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
津野 隆哉 関西医科大学, 医学部, 助教 (60598259)
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Keywords | 遺伝子治療 / アポトーシス / BID / IFN-α / 放射線治療 |
Research Abstract |
悪性腫瘍に対する新たな治療ストラテジーの確立として、我々はアポトーシス経路に着目し、in vitroにおけるBH3 interacting domain death agonist (BID)遺伝子導入によるインターフェロン(IFN)-αの抗腫瘍効果増強及びmitochondrial apoptosis誘導を報告した (Tsuno T, et al. 2012)。一方で、放射線療法は適応範囲の広い、伝統的かつ代表的な癌治療法の一つであるが、更にmitochondrial apoptosisとの関連性が示唆されている (Lee JH, et al. 2007)。これらに基づき平成25年度は、IFN-α及び放射線治療抵抗性を示すA549ヒト肺癌細胞株皮下接種ヌードマウスを用いて、BID遺伝子/IFN-α/放射線(γ線)併用集学的療法をin vivo studyで評価した。治療効果としては、特にBID/IFN/γ線併用群において腫瘍体積の顕著な増大抑制を認めた。またBID/IFN群、BID/IFN/γ線併用群において、腫瘍組織切片でBID蛋白の細胞質内増加を認めた。更に同群では、電子顕微鏡所見でmitochondrial apoptosisを認めた。このように、in vivo studyでもIFN-α賦活化BID遺伝子治療によりアポトーシスが誘導され、更に放射線治療を併用することにより抗腫瘍効果が増強された。以上から、BID遺伝子/IFN-α/放射線併用集学的療法の抗腫瘍効果としての有用性が示唆された。
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Research Products
(2 results)